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            ほとんど散った本堂の南側 / 今年は・・・三重塔西側  マウスを載せれば写真が変わります

 朝、ちょっと寒いなぁと思いましたが、気温は平年並み。紅葉がもう終わるというのに、最後までしっかり冷え込んでくれそうにありません。
 境内の紅葉は盛りを過ぎて、落ち葉の季節へと移っています。
 今年は、‘盛り'がありませんでした。11月の初めの頃は「今年はいいかも!?」と期待を持たせるような色になっていったのですが、それ以後は寒くない日が続いて、紅葉しないで縮れてしまったり、紅ではなく茶色くなったりして、散っていく木が多かったです。
 例年なら、今頃は残り紅葉の美しい季節。自坊の前の背の高いもみじは、ちょうど今頃、黄金色になってくるのですが、今年はもう大半が散ってしまいました。夕焼けの頃に息を呑むほど綺麗に輝く光景は、今年は見られそうにありません。


              本堂裏ももう終わり / 紅葉越しの大文字山     マウスを載せれば写真が変わります
 本堂の裏は、12月頃にきれいになってくることが多いのですが、今年は早くも散り紅葉状態。枝に残っている葉は少なく、色も悪くて、残念な状態です。散り積もっている葉は、今朝は夜露に濡れたため、少しきれいに見えていました。
 旅行誌や旅行者などのサイトを見てお越しになった方は、どこへ行っても、「写真と違う」という思いをもたれるのではないでしょうか? 「売らんが為」に現実離れするほど着色された紅葉が載っているのを見て、驚かされることが多いですが、今からお越しの方は決して期待を膨らませないようになさってくださいね。
 本堂の裏から見た大文字山が、秋色から冬色に変わっていきます。境内の紅葉とはまた違った、静かでどっしりした景色でした。




     な   ほ   燃   ゆ   る   色   を   尽   し   て   冬   紅   葉          稲畑汀子






               紅いバックの初水仙 / 朝の光の中の野路菊    マウスを載せれば写真が変わります
 自坊の前で、水仙の花が一輪だけ咲いているのを見つけました。鐘楼の周りなども見てみましたが、この一輪が境内初咲きの水仙のようです。
 境内のあちこちで咲いている野路菊も、そろそろ終盤です。去年よりもさらに花数が増えて、白くて野趣に溢れる姿を見せてくれました。紅葉を見に来た人のうち、どれだけの人がこの花に気付いてくれたかわかりませんが、ひっそり咲くこの花はとても素敵です。
 紅葉の人出も、この土日でほぼ終わり。日に日に静かな境内が戻って来ます。落ち葉掃除も、これからが本番です。
 ところどころに紅く冴えた葉の残るこれからの境内は、散策にはもってこいです。紅葉に飽きた方、人混みが好きではない方、ぜひお越しください。
 明日から師走ですね。




        あ  た  ゝ  か  き  十  一  月  も  す  み  に  け  り          中村草田男