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                  一気に色付いた境内のもみじ        マウスを載せれば写真が変わります

 3、4日前にスイッチが入ったみたいに、境内の紅葉が一気に進みました。朝起きてみたら、「えっ!?」というように進んでいた感じです。
 紅葉は最低気温が8度以下になると始まると言われています。今月に入ってから、朝の冷え込みが強い日が続きました。それで一気に進んだのでしょう。
 急に色付いたので「早いなぁ」と思いましたが、去年や一昨年のこのページを見ると、逆にちょっと遅れ気味です。秋にたっぷり雨が降ったので、木が潤っています。例年よりも寒いという予報ですので、これからも適度に雨が降ってくれると、数年ぶりに美しい紅葉が見られるかも知れません。終わってみないとわかりませんけれど・・・。


            一足先に紅葉まっさかりの花の木 / 紅葉越しの地蔵尊 マウスを載せれば写真が変わります
 木々が色付いてくるのと同時に、境内の人も増えてきました。皆さんの反応の素早さには驚かされます。
 紅葉の美しさは、天気や時間などによってもずいぶん違います。ボクのように境内に住んでいる者は、いまはどの場所がきれいかということを知っていますが、旅行で来られた方には難しいでしょう。特に、時間に追われるツアーでお越しの方には、きれいな場所を探している余裕もありません。
 お天気のいい日に来られたなら、それだけできれいな紅葉に出会えるチャンスがいっぱい! 曇りの日はちょっと残念。雨はまた雨の良さがあります。でも、晴天がベスト! 真っ昼間よりも、朝10時前頃か、午後なら2時半頃からしばらくの間の紅葉が情趣があると思います。
 これから12月の初めまで、京都はどこへ行っても、人、人、人。車、車、車。日常生活に支障が出るほどの混雑ぶりです。そんな中をあちこち回るよりも、同じところでゆっくりと腰を据えてご覧になってはいかがでしょうか?
 そんなに広くない境内の真如堂でも、最低30分はご予定ください。




      薄  紅  葉  す  る  よ  と  見  れ  ば  散  り  は  じ  め          加藤暁台






          客のいない「かふぇ水琴窟」の初日 / 白く可憐な野路菊   マウスを載せれば写真が変わります
 自坊では、今日から「かふぇ水琴窟」が始まりました。今年で11年目です。
 紅葉を見に来られた方にゆっくりしていただく場所として、また心の病を持った人たちの就労訓練の場として、紅葉の期間だけ開店しています。
 もとより対人関係が苦手な人が多く、接客もぎこちないですが、精一杯やっていますので、どうかゆっくりおくつろぎください。開店日は、11・12・14・15・16・19・21・22・25・26・28・30日の11:30〜15:30です。
 正面参道の脇などでは、野路菊も咲き始めました。境内が紅く染まる中で、白く可憐に咲く姿にはホッとさせられます。ぜひ、目を向けてあげてください。
 前回のこのページでお知らせした菊渓菊も、しっかりと開き始めました。花弁が短く、ハッキリした黄色で、「泡黄金菊」という別名が納得できる姿です。
 つい数日前の地元紙で、この菊を復活させる動きがあることが掲載されました。高台寺東の「菊渓」で、冬の間に椎などの高木を伐採して日当たりを良くした上で、来春に苗を植える予定だそうです。継続的に手入れをしていくのは大変ですし、獣害なども予想されます。一過性の活動で終わらないように頑張って欲しいですねぇ。ガンバ!
 さぁ、いよいよ紅葉シーズンです! 時間にゆとりを持ってお越しください!




        登  り  く  る  人  を  見  て  居  り  紅  葉  茶  屋           野村泊月