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                    微妙な色合いの境内        マウスを載せれば写真が変わります

 朝、落ち葉の掃除をしている時、サァーッと吹いてきた風に冬を感じました。気温は低くはなかったのですが、風は冷たく、北風でした。
 昼間は、晴れ間は少なかったですが、過ごしやすい気温で、カラッとしていました。ちょうどいい季節ですねぇ。
 明日は、京都三大祭りの一つ「時代祭」が行われ、維新勤王隊の奏する笛、太鼓の音色を先頭に、明治から平安京の造営された延暦時代までを遡る衣装を付けた約2千人の行列が、約2キロにわたって都大路を練り歩きます。いよいよ本格的な秋の観光シーズンの幕開けです。
 境内の木々も少しずつ色付いてきました。これからは、日ごとに訪れる人が増えていくでしょう。でも、紅葉の盛りは、まだこれから1か月以上、後です。今からでは、ピークの頃のホテルは取れないでしょうから、少し早い目にお越しになるのもいいですよ。




     さ  や  け  し  や  ま  た  め  ぐ  り  あ  ふ  山  の  い  ろ        か も め






            本堂前の桜紅葉 / 色付いた山茱萸の実     マウスを載せれば写真が変わります
 今の境内には、夏から秋の風情と、一足早い冬の気配が同居しています。
 桜の葉っぱは紅く色付き、毎日、少しずつ散ってくるので、掃除が大変です。そうかと思うと、総門前の桜は、もう1ヶ月以上、花を咲かせ続けています。春よりも長く楽しめていいかも知れません。
 自坊の前にある無患子(むくろじ)も、毎日、たくさんの葉を散らせています。この木は黄金色に紅葉するのですが、まだ少し黄色くなり始めたばかりなのに、もう散ってしまっています。残念です。
 本堂の裏の山茱萸の実が、紅くなりました。ツルッとした光沢のある、楕円形の実に日の光が当たると、キラリと光って、とても綺麗ですよ。
 境内をグルッと回ると、「あっ」という発見が必ず一つはあります。季節が移ろう頃の楽しみです。


               今が盛りの琉球朝顔 / もう一頑張り、酔芙蓉   マウスを載せれば写真が変わります
 そうかと思うと、茶所の前の朝顔は、今が盛りです。職員さんが数えたところ、今日は35輪咲いているそうです。
 9月30日のこのページに書きましたが、この朝顔は、ヘブンリーブルーを断念して、代わりに植えた琉球朝顔で、霜が降りるまで花を咲かせてくれるようです。境内が紅葉の景色に包まれた時には、ちょっと不似合いになってしまうかも知れませんね。
 酔芙蓉もまだ咲いています。少し花が小さくなって、2日間咲くようになりました。1日目は白から薄いピンクに、2日目で濃い紅色に変わってきます。‘裏写真'は、1日目の花と2日目の花が一緒に咲いているわけです。酔芙蓉も、もうしばらく楽しめます。
 こんなふうに、いろいろな季節の風情が同時に楽しめる今の季節は、とってもお得かも!? ちょっと、中途半端ですが・・・。
 明後日は、もう霜降ですね。いろいろな楽しみ方を見つけ出して、秋の京都を満喫なさってください!




       ゐ  な  く  な  る  ぞ  ゐ  な  く  な  る  ぞ  と  残  る  虫          矢島渚男