10/16版
ここ1週間ほどでコロッと気候が変わり、すっかり秋が深まりました。暑い、暑いと言っていたのが、今度は急に涼しくなりましたし、雨が続いていたのが秋晴れの日が多くなりました。こんなにも極端に季節が変わるものでしょうか・・・。
雨が多くて寝腐りするのではないかと心配していた鉢物が、今日はうな垂れていました。水をやるのをすっかり忘れていたのです。涼しくなったこともあって水やりを怠り、植物を枯らしてしまうことが多いのも今の季節です。用心、用心。
自坊の庭にある花水木の葉は、つい先日まで緑色だったのに、今日はもう赤くなって、赤い小さな実もこぼれ落ちています。
境内の木々も、急に色付いてきました。
例によって、「今年の紅葉は早いでしょうか?」「今年はきれいですか?」と、よく聞かれるようになって来ました。境内の紅葉の進み具合を見ていると、そう尋ねたくなるのもよくわかります。
気象庁の1か月予報では、この先1か月の近畿地方の平均気温は、「暖かい空気に覆われやすいため、高い見込みです。特に期間の前半はかなり高くなるでしょう。2週目を中心に前線や湿った空気の影響を受けやすいため、向こう1か月の降水量は平年並か多く、日照時間は平年並か少ない見込みです」とのこと。雨が降るのは、葉っぱがカラカラになってしまわないので歓迎ですが、高温で日照が少ないのは紅葉には悪条件です。
また今年もダメかなぁ・・・。
一 歩 出 て わ が 影 を 得 し 秋 日 和 日野草城
境内から花の色がほとんどなくなってしまいました。わずかに酔芙蓉だけが、ピンク色の花色を見せてくれています。酔芙蓉も、涼しくなったので、2日掛けて紅くなるようになりました。そろそろ終わりです。
自坊の前などでは、貴船菊(秋明菊)が風に揺れています。疎らにあるだけなので、ほとんど目立ちませんが、それはそれでまた風情があります。
やはり自坊の庭にある金木犀は、2度目の花を咲かせようとしています。
金木犀は個体によって花の咲く時期が結構違うため、それを2度咲と勘違いされることも多いようですが、自坊のは先のが咲いた後からまた蕾が出てきて、咲き始めています。原因はよくわからないそうですが、夏の暑かった年に起こりやすい症状なのだそうです。夏が暑かったことは、もう忘れてしまいました・・・。
次に境内を彩ってくれるのは、菊でしょうか。蕾も少し膨らんできました。
これからは季節の移ろいの速度が少し早くなります。気温のアップダウンもありそうです。季節を楽しみながらも、どうかご自愛ください。
う す う す と 刻 を 染 め ゆ く 酔 芙 蓉 岡田和子
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