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           束の間の青空の中、墓参に向かう / 梅雨木立       マウスを載せれば写真が変わります

 昨日は朝まで雨が続き、その後も晴れ間がなかったため、気温は26度止まり。今朝は、蝉がもう梅雨明けしたと思ったのか、ものすごい大合唱でしたが、思ったほど晴れず、最高気温は34度でした。
 今月に入ってから、猛暑日はすでに3回。37度という日もありましたから、曇りがちの34度なんてヘッチャラです。
 時おり青空ののぞく中、法事に来られた方、月釜に参加される方、ぶらっと散策をされる方などの姿が見える境内。たまに賑やかな声が聞こえてきたかと思うと、外国人の家族連れ。
 そんな、梅雨空に時おり青い空が広がる1日でした。




         こ  の  雨  に  生  ま  れ  な  く  と  も  蝉  青  し          水田むつみ






                  しばらく盛りが続く木槿        マウスを載せれば写真が変わります
 今の境内の見所は、木槿(むくげ)。総門を入ったところの駐車場脇に集中していますが、今年は蕾がたくさん付いていて、毎日、次から次へと開花しています。
 毎年、NHKの夕方の番組がこの木槿を撮りに来られるのですが、決まって盛期を過ぎてから。「○月○日に真如堂の木槿を取材した」という記録を見てお越しになるのでしょうが、毎年、「もう少し早く来た方がいいですよ」とアドバイスしても変わらず。今年もまた、今月末ぎりぎりなのでしょう。
 それに、駐車場の脇なので、あまりロケーションがよくありません。こんなにたくさんの種類の木槿が咲いているお寺は、おそらくあまりないと思いますが、近付いて見ようという人もほとんどなく、ちょっと残念です。

日に透ける姫檜扇水仙の花 / 終わりかけの紫陽花にでんでん虫を添えてみました マウスを載せると写真が変わります
 ここしばらくは、紫陽花の剪定に追われています。来年の花付きをよくするためには、少しでも早く摘花をして、切り詰めるところは思いきって切り、新しく伸びる茎を充実させてあげなければなりません。少しでも時間があれば、少々の雨でも、剪定作業に専念しています。
 木槿の他に咲いているのは、三重塔の西側の薮萓草(やぶかんぞう)。オレンジの花が、曇天の中でも目立っています。
 同じくオレンジの花が咲いているのは、姫檜扇水仙(ひおうぎすいせん)。鐘楼の手前の薄暗いところに咲いています。この場所は日が当たることがほとんどなく、何を植えてもあまりよく育ちません。
 姫檜扇水仙という名前からは純粋な日本の植物で、祇園祭とも関係があるのかと思われるかも知れませんが、もともとは南アフリカ原産。は明治中期に日本に渡来して、現在は野生化しています。「繁殖力が旺盛なので、少々日陰でも大丈夫かも知れない。それに、オレンジ色の花が日陰でも目立つだろう」と、数年前に球根を買って植えました。葉っぱだけ伸びて、花の付いていない株も半分ほどありますが、ねらい通り咲いてくれました。まぁ、こんなものでしょう。
 今日からは、祇園祭の鉾が建ち始め、いよいよ祭りが本格化してきます。夕立や強い雨が降る時期でもあります。それが終わったら梅雨明け、いよいよ盛夏到来です。




       も  の  の  音   木  下  闇  ま  で  来  て  消  ゆ  る          後藤比奈夫