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           またダウンを着て歩く人 / 総門前は春の盛りの風情  マウスを載せれば写真が変わります

 春爛漫と言いたいところですが、青空が広がって日差しもあたたかかったのですが、冷たい北風が身に染みる日でした。
 3連休の最終日。今日の境内はお彼岸の墓参に来られる方や観光をされる方などで、朝から夕方まで賑わっていました。
 ここ数日で、一気に春が加速しました。季節が行きつ戻りつしていたのが、ついに‘一線'を越えた気がします。いよいよ春本番ですね。
 今日は、写真を撮るのは大変でした。僧衣を着て撮っていると目立ちますし、いろいろ質問されます。‘変装'して撮っていても、墓参の檀家の方にバッタリ出会って「記録ですか?」などと聞かれて、返事に窮する始末。皆さん、雲一つない青空と春の気配を楽しんでおられるようでした。




      春   光   の   遍   け   れ   ど   も   風   寒   し          高浜虚子






         枝垂れ桜と塔の屋根 / 少し小振りで白い総門前の桜   マウスを載せれば写真が変わります
 いよいよ桜が咲き始めました。
 三重塔の脇の枝垂れ桜と赤門前の種類不明の桜は、一昨日。本堂南側の縦皮桜は、今日、開花です。
 枝垂れ桜と縦皮桜は、共に江戸彼岸系の桜で、例年、染井吉野よりも2〜3日早く咲き始めます。
 咲ききってしまうと色が白っぽくなってしまいますが、咲き始めは濃い桜色が綺麗です。また、萼の付け根が丸く膨らんでいるのが何とも可愛く、すぐに江戸彼岸系とわかる大きな特徴です。
 赤門前の桜は、江戸彼岸系と同時期か少し早く開花します。その梢の下を通っていく人の中には、「えっ? これ桜? 梅じゃないよねぇ」などと言っている人もおられました。少し白っぽくて小降りですが、どう見たって梅ではありません。
 桜の時期になると、普段は花などに興味もない人までもが、「花よ花よ」と浮かれて騒がしくなります。日本人は本当に桜が好きですが、いよいよ多くの人が浮かれる季節がやってきます。

        レンギョウの‘黄'にパワーをもらう / 馬酔木の花に光差す    マウスを載せると写真が変わります
 長い間楽しませてくれた椿が、そろそろ終息に向かいつつあります。晴れた空に真っ赤な椿はよく似合います。
 本堂の裏の山茱萸も、もうそろそろ終わりです。今年は早く咲いて、4月を待たずに終わって行きます。
 総門前のダキニ天の玉垣の前に植えたレンギョウが大きく育ち、今年は黄色い‘帯'を作っています。自坊の前のレンギョウの枝を挿し木して育てたものですが、挿し芽がしやすく、成長が早いのが、この花を選んだ第一の理由です。こんなに咲いてくれるとうれしいですし、‘境内百花繚乱計画'の一助となってくれました。
 本堂の北側の馬酔木も、まだ盛りです。木によってはもうかなり花を落としていますが、今がちょうどピークという木もあります。本堂前に「馬酔木が咲いています」という看板を出していますが、見に行ってくれる人が少ないのは残念です。
 次回は、‘桜特集'のようになるかも知れません。境内の染井吉野の開花は、23日頃? しばらく寒い日が続きそうですから、25日頃かも知れません。




     連   翹   の   一   枝   づ   つ   の   花   ざ   か   り        星野立子





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