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              満開の椿に西日差す / 参道を紅く染める散り椿   マウスを載せれば写真が変わります

 少し動くと暑い20度ばかりの日が5日ほど続き、これでもう一気にあたたかくなるのかと思っていたら、ここ3日はその半分ほどの気温。一度、あたたかさを味わってしまっただけに、戻って来た寒さが堪えます。
 でも、光の色はもうすっかり春。啓蟄も過ぎ、来週にはもう彼岸の入りです。
 冬の間はモノトーンのような枯淡の雰囲気だった境内も、いろいろな花が咲き、桜の蕾も少し大きくなって、日に日にカラフルになってきました。
 3月に入ってからは、涅槃図の特別公開も行われ、2月とは比べものにならないほどの人が拝観に訪れるようになりました。といっても、50人ほどですが・・・。本堂の中も、色鮮やかな涅槃図によって、パァーッと明るくなりました。
 境内の光や色が変わり、花が増え、訪れる人も少しずつ増えてくる・・・春ですねぇ〜




      椿   落   つ   天   の   椿   の   一   つ   減   り          丸山海道






          馬酔木の花に光差す / 紅い花は得だ! 紅梅     マウスを載せれば写真が変わります
 早くから咲き始めた馬酔木の花が、そろそろ盛りを迎えようとしています。
 遠くから見ているだけでは花が咲いているのがわからない馬酔木ですから、大半の人は気づかずに帰ってしまわれます。せっかく咲いているので、「馬酔木の花が咲きました」という掲示を出そうと思いつつ、また今日も忘れてしまいました。明日は忘れないように・・・。
 日が当たっている時の馬酔木は、いっそう綺麗です。灯台躑躅(どうだんつつじ)は、行燈に灯が入っているのに花が似ているというのがその名の由来ですが、よく似ている馬酔木の名はあまり風情がありませんねぇ。花の毒で馬が酔っ払ったようになるなんて・・・。
 20本ほどある馬酔木が人目を惹かないのに比べ、紅梅はたった1本で、まだ3分咲程度なのに、人を寄せ付けています。
 椿も、紅梅も、先週のあたたかさで、一気に開花が進みました。勿体ないから、ゆっくり咲いて欲しいですねぇ。

          朝の光を受ける山茱萸 / 玄海つつじ、お前もか     マウスを載せると写真が変わります
 山茱萸も、ここ3日ほどで一気に満開になりました。満開になると、色が少し薄くなってしまうのが残念で、ボリュームは増し、本堂裏の薬師堂の辺りが黄色い色に包まれています。
 今朝も、光が当たって綺麗でした。本堂の裏の道を上がって来られると、真っ先にこの黄色が目に入りますから、「何の花?」と多くの方が近付いて見ておられます。
 冬に狂い咲きしていた玄海つつじが、また咲いています。5本ほどあるすべてが咲いていますから、これが本来の開花でしょうか? もうわからなくなって来てしまいました。
 とても鮮やかな色の花なので、まだ小木ながら、遠目にも目立っています。書院の大玄関の前などは、馬酔木の花の白と相まって、「花いっぱい!」という雰囲気を醸し出しています。
 自坊の桜ん坊は、もう満開。やはり、例年よりも1週間以上早いです。染井吉野の開花は、ほぼ例年通りという予想ですが、少し早くなるのではないでしょうか。
 せっかくやってくる百花繚乱の頃。ぜひお楽しみください。




     山   茱   萸   の   花   に   ぞ   ろ   り   と   佇   め   る          深見けん二





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