2/21版
写真をご覧になると、「あったかそう」「春らしいなぁ」などと思われるかも知れません。陽射しは春色ですが、風が冷た〜い!
小さくて地味な花なので、気づいてくれる人の少ないのが残念ですが、これからが盛りです。本堂の北側に大小30本ほど植わっていますので、お越しの際はぜひご覧ください。日を透かしたり、日が当たっている時は、特に綺麗ですよ。 山茱萸も、遠くからでも黄色い花色が目立つようになってきました。今年は、ずいぶん早い開花で、例年はお彼岸の頃に盛りになるのですが、今年はその頃までもたないかも知れません。 この花は、写真を撮るのに苦労します。黄色く小さい花がたくさん咲きますが、なかなか写真映えしません。また、黄色の微妙な色合いがなかなか出てくれません。ですから、雑誌などの取材で写真提供を依頼されると、困ってしまうのです。 数年前、洋種の山茱萸を5本ほど植えました。まだ樹高1メートルほどです。 洋種は、花が従来種よりも少し大きく、実も従来種は渋くて食べられませんが、洋種は実が食べられるというのです。去年、たった一つだけ結実して、熟すのを楽しみにしていたのですが、鳥か人に盗られてしまいました。 また、温めた牛乳に山茱萸の枝を入れ、保温して一晩置くとヨーグルトができるというのでやってみましたが、上手くいきませんでした。ブルガリアにはヨーグルトの木と呼ばれる木があって、山茱萸はその親戚に当たるのだそうです。仮に出来ても、食べるのはちょっとコワイような・・・。
書院の庭にあったシャシャンポの古木が枯れてしまいました。真如堂が現在の場所に移る前から生えていた木なので、樹齢は350年以上にもなるでしょうか。シャシャンポはごく地味な木で成長も遅く、庭のシンボルツリーの後継木として植えるのには適していません。そこで、椿を植えようと植木屋さんと相談しているのですが、今年のような不出来では・・・。 2週間ほど前にいったん茶色くなってしまった苔の胞子体が、また小さな緑の葉のようなものを付けています。昨日見た時よりも、またグッと伸びました。苔の胞子体が、季節の移ろいには一番敏感かも知れません。 寒い寒いと言っていても、境内の‘定点観測'をしていると、確実に春の盛りに向かっているのを実感します。 椿 落 ち て き の ふ の 雨 を こ ぼ し け り 与謝蕪村
|