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                   写真ほど温かくはない今日       マウスを載せれば写真が変わります

 写真をご覧になると、「あったかそう」「春らしいなぁ」などと思われるかも知れません。陽射しは春色ですが、風が冷た〜い!
 昨日・今日の最高気温は10度。19日は15度と、アップダウンの激しい日が続いています。
 こんな気候のことを、よく「三寒四温」といいます。でも、三寒四温は、冬に3日ほど寒い日が続いた後に温かい日が4日ほど続く、中国の東北部や朝鮮半島北部での気象現象をいうのだそうです。いまの多く方の使い方は、誤用だということですね。それはさておき、気温が上がったり下がったりで大変です。
 今日は、「京都マラソン」。今年で5年目になるこのイベントに、1万6千人の市民ランナーが参加されました。
 駅伝はサッと走り去ってすぐに終わるのですが、マラソン、特に市民マラソンは長い・・・。制限時間は6時間ですが、交通規制は朝8時半から夕方5時頃まで。ずいぶん長い間、ヘリが飛んでいました。多くの京都市民が外出を控えたのではないでしょうか?
 「雨水」も過ぎたので、日ごとに春らしくなってなっていくでしょう。もう2月も下旬になりましたね。




      春  寒  に  入  れ  り  迷  路  に  又  入  れ  り          相生垣瓜人






       朝の光に透ける馬酔木の花 / 上手く撮れない山茱萸の花    マウスを載せれば写真が変わります
 馬酔木の花の数がまた増えました。
 小さくて地味な花なので、気づいてくれる人の少ないのが残念ですが、これからが盛りです。本堂の北側に大小30本ほど植わっていますので、お越しの際はぜひご覧ください。日を透かしたり、日が当たっている時は、特に綺麗ですよ。
 山茱萸も、遠くからでも黄色い花色が目立つようになってきました。今年は、ずいぶん早い開花で、例年はお彼岸の頃に盛りになるのですが、今年はその頃までもたないかも知れません。
 この花は、写真を撮るのに苦労します。黄色く小さい花がたくさん咲きますが、なかなか写真映えしません。また、黄色の微妙な色合いがなかなか出てくれません。ですから、雑誌などの取材で写真提供を依頼されると、困ってしまうのです。
 数年前、洋種の山茱萸を5本ほど植えました。まだ樹高1メートルほどです。
 洋種は、花が従来種よりも少し大きく、実も従来種は渋くて食べられませんが、洋種は実が食べられるというのです。去年、たった一つだけ結実して、熟すのを楽しみにしていたのですが、鳥か人に盗られてしまいました。
 また、温めた牛乳に山茱萸の枝を入れ、保温して一晩置くとヨーグルトができるというのでやってみましたが、上手くいきませんでした。ブルガリアにはヨーグルトの木と呼ばれる木があって、山茱萸はその親戚に当たるのだそうです。仮に出来ても、食べるのはちょっとコワイような・・・。

                大文字山と藪椿 / 胞子体もまた蘇り      マウスを載せると写真が変わります
 今年は椿が不作です。花数も少なく、また咲いても花弁がところどころ茶色くなっていたりして、あまり綺麗ではないのです。白椿は今まででもそういうことがよくありましたが、今年は赤もピンクも今ひとつです。
 書院の庭にあったシャシャンポの古木が枯れてしまいました。真如堂が現在の場所に移る前から生えていた木なので、樹齢は350年以上にもなるでしょうか。シャシャンポはごく地味な木で成長も遅く、庭のシンボルツリーの後継木として植えるのには適していません。そこで、椿を植えようと植木屋さんと相談しているのですが、今年のような不出来では・・・。
 2週間ほど前にいったん茶色くなってしまった苔の胞子体が、また小さな緑の葉のようなものを付けています。昨日見た時よりも、またグッと伸びました。苔の胞子体が、季節の移ろいには一番敏感かも知れません。
 寒い寒いと言っていても、境内の‘定点観測'をしていると、確実に春の盛りに向かっているのを実感します。




       椿  落  ち  て  き  の  ふ  の  雨  を  こ  ぼ  し  け  り          与謝蕪村





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