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              総門から眺む寒の境内 / 冬の薄日差す     マウスを載せれば写真が変わります

 今日はほぼ1日中、薄曇りのお天気でしたが、時折薄日が差し、最高気温は久しぶりに10度をわずかに越えました。温かさの有り難みを、しみじみ感じました。
 例年なら、1月終わりから節分の頃が気温の‘底'。節分の頃に雪が積もることも、稀ではありません。でも、今年は最低気温はほぼ例年並みのようですが、最高気温は10度を越える日が続く予報です。先週のマイナス4度が今年の‘底'だったのでしょうか?
 今は拝観者が最も少ない時期。境内は、時々、人影を見る程度で、ひっそり静まりかえっています。でも、今は春に向けた作業がたくさんあります。植木屋さんが寒肥を施したり、もみじなどを植える作業をしたり。職員さんも、樋や水路の詰まりを取ったりと、拝観に手の掛からない時期ならではの作業がたくさんあります。
 冷えて凜とした境内は、空気も澄んでいる気がします。春の気配を求めて、ゆっくりと散策するには佳い季節です。




       寒  肥  に  芽  吹  く  言  葉  を  踏  ん  で  く  る          原子公平






             今はこれ、馬酔木の花 / 倒れても咲く水仙      マウスを載せれば写真が変わります
 今年は、梅やいろいろな花がフライングして咲いていますが、馬酔木も木によってはもう見頃を迎えているものもあります。
 今頃は花も少なく、マスコミなども歳時記物のネタに困るようで、例年、テレビや雑誌などが馬酔木について問い合わせをして来られます。今日もタウン紙から写真提供と記事内容の確認の依頼がありました。
 例年なら2月下旬から4月の中頃までが見頃の馬酔木ですが、今年は予測が付けかねます。「3月には見頃を迎え、本堂では涅槃図の特別公開もあります」という記事にしてもらうように依頼しました。
 「今年は暖冬で雪も降らないそうで、よかったぁ」と思っていたのに・・・。せっかくの水仙の花が、雪の重みでたくさん折れてしまいました。切って花瓶に挿そうかとも思いましたが、「これも風情かなぁ」と、倒れたままにしてあります。
 水仙の名所である越前海岸などは、積雪の多いところ。やはり、積雪のダメージを受けたりするので、満開の水仙畑を見るのはなかなか難しいのだそうです。
 「雪中花」という別名もあるそうですが、雪には極めて弱い花。そんな雪の影響を受けやすい形なのに、どうして水仙は寒い時期に咲くのでしょうねぇ。





      水   仙   の   香   り   ほ   の   か   に   古   き   恋         沖山政子





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