12/25版
晴れているかと思ったら、空が暗くなって時雨れてきたり、また青空が広がったりと、いかにも冬の京都らしい空模様でした。こんな空模様の時には、虹が架かることが多いのですが、今日は見られませんでした。
樹種が違えば、当然、枝振りも違いますが、同じもみじでも、真っ直ぐに枝を伸ばす木もあれば、水墨画に描かれる梅の木のように、カクカクと枝を曲げる木もあります。そういう景色を見ていると、殺風景に思える冬でも、決して飽きることはありません。 葉を落とした木が裸で勝負しているとすれば、こちらも少ない‘データ'から出来るだけ多くのことを見きわめてやろうと、真剣勝負です。冬には、普段の季節には味わえない楽しみがあるのです。 ただ、ちょっとマニアックなので、このページの更新には苦労しますし、概ね‘小ネタ'が多くなってしまいます。苦労せずとも、皆さんが「わぁー!」と言ってくださる写真を撮りやすい紅葉期よりも、‘産みの苦しみ'のある冬の更新のほうが深みがあるかなぁ〜とも思います・・・深み、あるかなぁ?
本堂裏の万霊堂の前のこのもみじの木は、いつも一番最後に紅葉します。今年も12月中旬頃から色付き、今日になってもまだわずかに葉を残していて、光が当たるととても綺麗な色を見せてくれます。 境内の落ち葉掃除もほぼ一段落。せっかく掃除をした後から、またヒラヒラと葉を散らされるのは困るのですが、それもまた風情ですね。 今年は異様なあたたかさ故か、ずいぶん早くいろいろな椿の花が咲いていて、境内をグルッと1周するだけで、10種類ぐらいの花を見ることができます。境内がモノトーンに近くなっていく中に咲いている紅い椿は、ちょっとずるい気もしますが、かなり魅力的です。 鐘楼の周りなどでは、水仙もよく咲いています。球根を植えてから3度目の花期を迎え、年々花の数も多くなってきました。これからが楽しみです。 何もないように思える冬の境内ですが、探検するようなつもりで歩いていただくと、きっと思ってもいなかったような収穫がありますよ! 来る年が皆様にとって幸多き年となるように祈念して、今年の最後の更新とさせていただきます。 数 へ 日 や メ モ 一 つ 消 し 二 つ 足 し 大橋敦子
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