10/31版
今日は雲間が少し多かったものの、まずまずの秋晴れでした。風があって、体感温度は低め。10月最後の日に相応しい冷え込みでした。
この柱は「回向柱」、綱は「善の綱」と呼ばれるもので、綱の先は御本尊の御手に結ばれているので、回向柱や善の綱に触れることは、御本尊に触れるのと同じこととされています。 この設えは、11月5日から15日にかけて行われる「お十夜(十日十夜別時念仏会)」という法要のために、昨日整えられたものですが、実は綱の先はまだ御本尊には結ばれていません。5日の夕方の開闢法要の時に結ばれるのです。今日も触れている方をお見かけしましたが、わざわざ「まだですよ」と申し上げるのも気が退けるので・・・。 今日の午後には、本堂の内陣に「観経曼荼羅(当麻曼荼羅)」もおまつりしました。同曼荼羅は金糸などによる刺繍製で、江戸中期の明和4年(1767)、この本堂の大きさにあわせて製作された縦5メートル、幅4.4メートルの大きなものです。明日から12月6日まで特別公開されます。 お十夜の準備が整い、観経曼荼羅が吊されると、一気に紅葉の季節の到来を感じます。大変な季節がまたやってきます。 色 付 く や 豆 腐 に 落 ち て 薄 紅 葉 松尾芭蕉
野路菊も少雨の影響で、少し元気がなく、葉が痛んだりしています。10月の少雨には、本当に困りました。 他に境内で咲いている花は、石蕗(つわぶき)、目立ちませんがお茶の花や山茶花も咲き始めました。 先日、無料のタウン紙から、「境内の南天の実が見頃だと紹介したい」という申し入れがありました。南天など町のどこにでもあります。境内でも其処彼処で見られますが、まとまって生えているわけでもありませんので、お断りしました。しばらく時間をおいて、「何かありませんか?」と、また電話が掛かってきました。余程、ネタに困っているのでしょう。本堂裏の山茱萸を紹介して、写真も送りました。 南天の実も真っ赤になってきましたし、山茱萸の実も艶やかに真っ赤で、とても綺麗です。 自坊では、吉祥蘭(吉祥草)の花が咲き出しました。葉っぱの奥に隠れた地味な花ですので、なかなか気が付きません。 植えている家の吉事のときに花が開くという俗信があるそうです。何かいいことあると嬉しいなぁ〜 さて、明日から11月。お風邪を召されませんように・・・。 は な び ら の 欠 け て 久 し き 野 菊 か な 後藤夜半
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