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                 本堂から見る「大」 / 灯ろう越しの本堂    マウスを載せれば写真が変わります

 お盆の行事も、今日の送り火で終わり。8月に入ってから、暑〜い日が続きましたが、3〜4日前から少し猛暑も和らぎ、今日を迎えました。
 京の山々では五山の送り火が行われますが、同じ時間に、本堂では精霊送りの法要が行われ、本堂前に「大」の字に並べられた灯ろうに灯が点ります。
 7時半から本堂で法要。参拝された200人ほどの大半は、檀家などではない、灯ろうを見に来られた方ですが、皆さん一心に焼香されていました。
 法要が進む頃、本堂の外の灯ろうに点火。焼香を終えた方は、本堂の回廊や白砂の上から、灯ろうに掌を合わせたり、自分の御供えした灯ろうを探したりしておられました。
 8時には大文字に点火。参列者は、送り火が見えるところに移動したり、また本堂前に戻って来たりしながら、精霊を送っておられました。
 わいわい賑やかというよりは、お盆を締めくくるにふさわしい、落ち着いた雰囲気の行事でした。


    「大」の字のライン出し作業 / 雨養生のためにビニール袋をかぶせる マウスを載せれば写真が変わります
 ところが、今日はあいにくお天気。去年は夕方まで土砂降りの雨でしたが、灯ろうに点火する頃には何とか上がりました。今日はそれほどの雨にはならないようですが、雨雲レーダーを逐一見ながら作業を進めていると、前線とは違うところにいきなり強い雨雲が出来たりと、かなり不安定な空模様で、予断を許しません。
 午前中、本堂前に「大」の字に灯ろうを並べる準備を始めました。
 白砂の上にロープを張り、そのラインに沿って耐火煉瓦を並べて、灯ろうの位置を確認。位置出しが終わったら、紙の灯ろうを置いていって、燭台や蝋燭を入れて行きます。
 今日の‘オプション作業’は、雨対策。灯ろうを並べる作業中にも小雨が降ったりしてきたので、灯ろうにビニール袋をかぶせて雨に濡れないようにしました。法要の頃にも雨が予想されたので、急遽、蝋燭の火が雨で消えないようにアルミホイルを一々付けて備えました。
 夕方まで、雨は降ったり止んだり。法要の最中にも少し降りましたが、備えが功を奏して、無事に灯ろうに灯が点りました。
 お盆を締めくくる精霊送りの行事が滞りなく終わって、心身共にやれやれです。




      風   と   な   り   ゆ   く   送   り   火   の   炎   か   な          木村てる代





              淡く染まり始めたお昼頃の酔芙蓉 / 蓮!     マウスを載せると写真が変わります
 猛暑と少雨の影響で、境内の木々もかなり傷んでしまいました。
 軽トラックに大きなゴミペールをいくつも積んで、水やり作業を繰り返していますが、小さな草木には潅水できても、もみじの成木すべてに水やりをすることは不可能です。弱っていた木は、今にも枯れそうになり、元気なはずの木も、葉を少し落として蒸散を押さえようとしています。
 そんな境内では、酔芙蓉の花が毎日咲いています。一重、八重、くす玉と咲き方によって3種あり、いま咲いているのは一重だけ。シンプルな一重が一番美しく思えます。
 ずっとお盆の棚経に回っていたので、お昼頃の酔芙蓉の花を、今日になって、今年初めて見ました。白から紅に変わっていこうとする途中の、淡くやさしいピンクの花でした。
 酔芙蓉の見頃はこれから。楽しみです。
 蓮の花も、お盆の墓参に来られた方の目を楽しませてくれ、棚経に伺ったお宅でも、「蓮がきれいでした」という声を何回も聞きました。暑い中、まさにお盆という頃に咲いてくれる蓮は、本当にお寺にはかけがえのない花です。
 ボクにとって、長かったお盆がようやく終わりました。今日は疲れが出てきた頃で、数日は何もする気にはなれなさそうです・・・とはいっていられませんが。
 蝉の鳴き声も変わり、秋の虫がよく鳴き始めました。少しずつ秋に移ろっていくのを感じる、ここ数日です。




        水   に   其   の   勢   ひ   て   こ   そ   夏   の   花          上島鬼貫




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