7/25版
朝から夕方まで、夏空が広がる、ほぼ快晴。
朝、7時前に一山の僧衆が集合。土蔵から長持に入った掛け軸や巻物など約200点を搬出し、1時間半ほど掛けて、本堂の長押などの金具に、順不同に吊していきます。 今日は、地元テレビや新聞が取材にきました。必ず聞かれるのは、いつから始まった行事なのか、何点ぐらい展示するのか、‘目玉’は何か、参加者はどれくらいか、といったこと。 「一番‘絵’になるのはここです」と『真如堂縁起(写本)』の前に案内し、毎年聞かれる質問に答えて、「自由に撮ってもらって結構です」と取材してもらいます。 例年の‘目玉’である『寒山拾得』は、去年に引き続いて、今年も‘欠場’。ただいま、国立博物館内で修復作業中です。去年、重要文化財に指定されたので、公開する環境の問題から、来年以降も‘欠場’かも知れません。毎年お越しなる方からは、「見られないのがさみしいです」という声を何度も聞きました。 また、掛け軸などの他に、「ケセランパセラン」や「ヘイサラバサラ」といった‘珍品’も。どうしてこんなものを寺宝の一つに加えたのでしょう・・・。 「柿本人麻呂像」などには、「人麻呂は火除けの神様と言われています。‘火気のもと、火とまる’ということから、そう信仰されています」などという訳のわからない説明も行われていました。 展示は順不同、作品名は箱の蓋を見てもらうだけ、玉石混淆、珍品アリの、‘ゆるい’虫払会です。
安倍晴明が閻魔大王から授かったという「金印」を額に当ててもらって御加持を受け、「必ず極楽往生する」という印紋を授かります。直接授かるのは、1年でもこの日だけですので、たくさんの方が授かっておられました。 「どうしてこんなに暑い時期にされるのですか?」と、よく聞かれます。秋のお天気が安定した頃にされるお寺もあります。 ‘土用干し’ということなのでしょう。 また、京都は平均的は7月21日頃に梅雨明けします。「梅雨明け十日」という言葉もありますが、梅雨明け後は、太平洋高気圧に覆われて夏型の安定した天気になることが多いようです。それを経験的に知った上で、今の時期を選んだのでしょう。 虫払会が終わると、間もなく8月。日に日にお盆も近付いて来ます。 酷暑の候、どうかご自愛ください。 炎 天 へ 出 で ゆ く 気 力 と と の へ て 稲畑汀子
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