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                  万緑の境内 / 緑の境内に赤い日傘     マウスを載せれば写真が変わります

 朝のうちはどんより曇っていましたが、次第にお天気がよくなって、夕方には快晴となりました。最高気温は、3時37分に記録した31.8度。夕方になるほど、暑くなりました。7回目の真夏日でした。
 緑は濃くなって、「新緑」よりも「万緑」という表現が合うようになってきました。
 気温が上がるにつれて虫たちの活動も活発になり、せっかくの新緑が食べられて穴だらけになったり、茶色く枯れてしまう光景も見られるようになってきました。虫たちも生きて子孫を残そうと必死なのですから、仕方ありません。
 雨は今月半ばまでは適当な間隔でたっぷり降ってくれたのですが、ここ10日ほどは渇水気味。今は、植物が水を欲しがる時期ですから、水やりも大変になってきました。
 近畿の梅雨入りの平年値は、6月6日。雨ばかりというのも嫌ですが、緑のためにも、適当な雨が欲しい今日この頃です。




       道   端   に   自   転   車   の   あ   る   夏   の   暮          茅根知子





             アジアンビューティー / くれない        マウスを載せれば写真が変わります
 山紫陽花がピークを少し過ぎつつあり、やがて普通の紫陽花の季節がやってこようとしています。
 この時期に雨が少ないのは困りますが、昨年のようなハダニの大発生もなく、このまま最後まですべての紫陽花が咲ききって、多くの人を楽しませて欲しいと願うばかりです。
 写真の紫陽花は、「アジアンビューティー」。山紫陽花を思わせる姿ですが、洋種の紫陽花を掛け合わせたものです。
 とにかく、成長が早い! 挿し木をして1年で、立派な株になります。
 紫〜青〜ショッキングピンクとメリハリのある色で、土の酸性度によって、劇的に色が変わります。日本の女性をイメージして命名されたそうですが、かなり派手な色です。西洋人には、日本人女性も中国も韓国も、みな同じに見えるのと同じです。
 日本人女性らしいのは、裏写真。「くれない」という山紫陽花です。もっとも、現在ではなかなかこういう印象の女性にはお目にかかれませんが・・・。
 2日ほど前までは真っ白でしたが、次第に紅色が現れ始め、もう少し経つと、「くれない」の名の通り、真紅になります。紫陽花って、この花色の変化も魅力ですね。
 年々よくなる、真如堂の紫陽花園へどうぞ!

           菩提樹開花まであと10日 / ひっそり蛍袋     マウスを載せると写真が変わります
 真如堂で人気のある花の筆頭格、菩提樹の開花まであと10日ほどになりました。蕾も膨らんで、訪れた人で花のことをご存知ない方は、「これ、実? 蕾?」と不思議そうに眺めておられます。
 「何万という花がワァーッと咲いて、花と香りに包まれますよ」と説明しても、実際に体験してみないと、なかなかわかっていただけません。
 昨日、塔頭の庭の中に菩提樹らしき花が咲いているのを発見! 近づいて観察し、写真を撮りました。
 本堂前の中国菩提樹よりも花の色が白く、また花の付き方が違っているその木は、ドイツ菩提樹、リンデンバウムでした! そのことは、住職もご存じないでしょう。
 実は自坊の前にもドイツ菩提樹があります。ビニロンを発明された桜田一郎先生が、ドイツ留学をした時の研究所に生えていた菩提樹で、帰国後、京大農学部で育成されたもの。ご自宅の庭の整理に伴って、自坊に寄贈していただきました。植えられてもう20年以上。樹高も4メートル以上になっていますが、花が咲いたことがありません。一度、ドイツ菩提樹の花を見たいと思っていたのです。
 でも、どことなく直幹で、ドイツっぽい感じ。お寺の庭には中国菩提樹が似合います。さぁ、開花が楽しみです!
 境内には、皐月、空木、蛍袋なども咲いています。万緑の中を散策しにいらっしゃいませんか! 鴬もよく啼いています。




      老   鴬   や   泪   た   ま   れ   ば   啼   き   に   け   り          三橋鷹女




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