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                      若緑色の安定してきた境内       マウスを載せれば写真が変わります

 風薫る5月。最高気温は28.1度と、平年の6月20日頃並で少し暑かったですが、今月1日と2日には、立夏を待たずに30度を超えたので、その暑さと比べるとまだましです。
 桜の花の咲く頃から、一気に季節が移っていきます。毎日、何かしらの変化があって、「三日見ぬ間」があれば、あれもこれも変わっているという感じです。
 新緑の色も、萌黄色から黄緑へと変わり、今はその色が安定してきて、だんだん深みを増してきています。  美味しい若葉を虫たちが見逃すわけはなく、かじられたり、丸まったりしているものもチラホラ。草も木も、虫も、鳥も、すべてが、生き生きとした営みを繰り返しています。




    吹   き   た   わ   む   楓   若   葉   の   吾   を   つ   つ   む        山口青邨





            自坊の大つつじ / 繊細なヒトツバタゴの花      マウスを載せれば写真が変わります
 自坊の大ツツジが満開になりました。
 ボクの前を行く見知らぬお年寄りが自坊のほうへ向かわれたなぁと思っていたら、ツツジの前で「大きいなぁ〜」と一言。引き返しざまにまた一言、「大きいなぁ〜」。確かに大きいです。
 今年の正月の大雪の時には、竹竿で雪が落ちるように努めましたが、太い枝が数本折れてしまいました。それでも、綺麗ですねぇ。
 他にも、境内の各所では、ツツジが見頃です。
 本堂裏、薬師堂横のナンジャモンジャも今が盛りで、白い糸のような花弁が木の下に落ち始めました。白く細い花がいっぱい散った姿は、本当に綺麗ですよ!
 あまりに背が高くなったので、数年前、その横にもう1本のナンジャモンジャを植えました。ただし、西洋種のナンジャモンジャ(アメリカヒトツバタゴ)。日本のよりも花弁は細く、葉は大きく、樹高が低い違いだそうです。
 なかなか大きくなってくれませんが、去年頃から、数輪の花を咲かせるようになりました。背丈よりも低い木なので、花弁もよく見ることができます。なかなか繊細な花でしょう?
 本堂の裏で、日本種と洋種のナンジャモンジャを探してみてくださ〜い。

           愛らしき もみじの種 / 菩提樹の種、世に出る   マウスを載せると写真が変わります
 つい先日まで花を咲かせていたもみじは、もうしっかりと赤い実を付けています。
 若緑色と種の赤のコントラストが、何とも美しいです。
 同じカエデの「花の木」は、1週間ほど前から、2〜3センチもある翼果をたくさん降らせています。羽根の端に付いた種が重りになって、風が吹く度にクルクルと回りながら落ちてきます。何と愉快できれいな・・・・。
 もみじの種は葉の上に飛び出し、花の木の種は葉の下にぶら下がっています。同じカエデの仲間なのに、不思議ですねぇ。でも、葉っぱの形も違いますし、似ていることの方が少ないかも知れません。
 本堂前の菩提樹の蕾が、開花までまだ1ヶ月はあるというのに、かなり目立つようになってきました。菩提樹の花は、6月で一番人気のある花で、「もう咲いていますか?」などという問い合わせもかなりの件数になります。まだまだですよぉ〜
 うつぎの花は、まだしばらくは見頃が続きます。紫陽花もまだまだです。
 探せばいろいろな発見のある境内。そろそろ蚊も出始めましたから、念のために虫除けがあったほうがいいかも知れません。
 ゆっくりした緑陰での時間をお楽しみください。




     音   た   て   て   水   呑   む   犬   や   夏   に   入   る         稲畑汀子




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