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                     すばらしい青葉若葉の境内        マウスを載せれば写真が変わります

 先月22日以来、夏日が続いてきましたが(25日だけは24.9度)、今日はとうとう真夏日。ジャスト30度でした。
 さすがに暑い! 何度もハンカチで汗を拭いました。来客が来られた時には、今年初めてクーラーを入れました。
 書院では、板金屋さんのおじいさんが屋根の銅板葺きの作業をしているのですが、さすがに「しんどいなぁ〜」。直射日光と銅板の反射の‘両面焼き’ですから、想像しただけで暑いです。
 でも、湿度が低いので、木陰にいると過ごしやすく爽やかで、青葉若葉を渡ってくる風や木漏れ日が、とても心地よかったです。
 今日から5月。もみじの若葉も少し色が濃くなってきて、緑色も安定してきました。空は青く、緑はさわやか。実に、い〜い季節です。楽しまなきゃ、もったいない!




    咲   く   も   の   の   咲   き   移   り   け   り   夏   近   し         稲畑汀子





             自坊の蓮華つつじ / 平戸つつじ       マウスを載せれば写真が変わります
 境内は、花もいっぱい!
 桜の季節は、あっちをみても、こっちを見ても、桜一辺倒で景色に深みがない気がします。
 でも、今は新緑の中にいろいろな色の花が見られて、飽きることがありませんし、意外なところに予期せぬ花が咲いていたりして、「次は何だろう?」とワクワクします。
 いま、一番目を惹くのは、つつじです。
 総門から入ったところには、いろいろな色の平戸つつじが満開。朝よし、昼よし、夕方もよし。時刻それぞれの景色が見られます。
 日当たりのよい場所は境内には多くないのですが、この場所はつつじにとってはベストポジションです。本堂脇の池の周りでも、数種類のつつじが咲いています。
 自坊の庭では、真っ赤な蓮華つつじが見頃です。色も鮮やかで、花も大振りなので、かなり目を惹きますが、塀の中なのであまり人目には触れません。ひっそり楽しんでいます・・・。

                オオベニウツギ / ナンジャモンジャ     マウスを載せると写真が変わります
 また、今はウツギ全盛期!
 ウツギは、漢字では「空木」と書きます。枝や茎などに芯がなく、空洞なのが名前の由来です。
 ウツギには様々な種類があり、境内にも10種類ほどが植わっています。卯の花もそうですし、梅花うつぎ、姫うつぎなどもそうです。谷うつぎや箱根うつぎは、‘うつぎ’と付いていますが、分類上は種類が違います。でも、「綺麗だなぁ〜」と見ている分については、何科であろうと関係ありませんね。
 境内にお越しになったら、‘うつぎ探し’をなさってみてください。面白いかも知れませんよ。
 本堂裏の薬師堂脇では、ナンジャモンジャの花が咲き始めました。写真ではよくわかりませんが、深く4つに裂けた白い花です。
 樹高が5メートルほどあって、一番低い枝でも2メートルほど。下を通っても、花に気が付かない方も多いでしょう。
 境内にお越しの際は、‘ナンジャモンジャ探し’どうぞ。しばらくすると、木の下が散った細い花で白くなりますので、すぐに見つけられますが・・・。

            目立たないオガタマの花 / 大文字山と‘新茶’    マウスを載せると写真が変わります
 自坊の前付近を通りがかると、気まぐれに甘〜い香りがしてくることがあります。時には、茶所辺りにいても、「あれっ?」と香りに気が付くことがあります。唐種招霊(からたねおがたま)です。
 遠くまで匂ってくる時もあれば、鼻を付けても大して匂わない時もあります。湿度が高いとよく匂うとか諸説ありますが、よくわかりません。
 匂いは、熟れたバナナの香り。実に甘い香りです。でも、花はぜんぜん目立ちません。香りがしてこなければ、花が咲いているのを見過ごしてしまうでしょう。
 自坊の前にはいろいろものが植えてあり、踏まれると困るので、香りだけ楽しんで、花は探さないでください。‘おがたま探し’は、ご法度です。
 5月2日は、八十八夜。本堂裏の垣根のお茶の木も、きれいな若葉が萌えています。
 ここ数年、近くの禅寺の僧堂の雲水さんたちが、自分たちの飲むお茶を作るために、このお茶を摘みに来ます。美味しそうなお茶には出来上がっていないようですが、1年間分がまかなえるのだそうです。今年はお越しになるのかな?
 6日は立夏です!




     八   十   八   夜   草   の   匂   ひ   の   猫   を   抱   く          坂本敏子




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