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                 新緑にも個性あり / 新緑越しの塔      マウスを載せれば写真が変わります

 快晴の1日。日替わりでお天気が変わり、雨の日も多いこの頃にあっては、とても有り難い日となりました。
 最高気温は24度近くまで上がりましたが、最低気温は6度台。寒暖の差が大きく、朝晩は肌寒く、1枚着込まないといけないほどでした。
 お天気がいいと、新緑が本当に美しい!! 柔らかい緑の梢の下を見ていると、風に揺れるたびに光の差す場所がゆらゆら動き、とても愉快。空気も爽やかで、黄砂や花粉の心配さえなければ、胸い〜っぱい吸いたくなってきます。
 新緑の色ももみじの木によってまちまちで、綺麗な若緑色の葉もあれば、萌黄色やより黄色掛かった若葉もあり、それぞれが個性を主張しているように見えます。
 しみじみ、「きれいだなぁ〜」と思います。


        紅葉? 花の木の実の色です / もみじの梢の緑と赤   マウスを載せれば写真が変わります
 こんなに綺麗なのに、桜の季節が終われば、皆さん薄情。桜もいいですが、今の季節はそれにも決して引けを取らないほどの美しさだと、ボクは思います。紅葉の頃には、あんなに人が来るのに、この季節に境内を訪れる人はその1%にも及びません。勿体ないですねぇ、こんなに綺麗なのに・・・。
 さて、境内の地面には、桜の蘂やもみじの花の粕などがたくさん落ちています。また、樟や樫などが新芽を吹くのにあわせて古い葉を落とし始めていて、掃除が大変。雑草も一気に生えてきて、何から手を付ければいいやら・・・。
 お彼岸の頃に真っ赤な花を咲かせていた「花の木」は、もう大きな薄赤い実を付けています。しばらくすると、その実がヒラヒラ飛び始めるでしょう。
 新芽は「緑」だけではありません。赤っぽい新芽や褐色の新芽もあり、花の木の薄赤い実など、様々な色がない交ぜになって、深く複雑な色合いを見せてくれます。
 いいですよぉ〜 人も少ないので、ゆっくりしていただけます。




     新    緑    の    香    に    新    緑    の    風    を    待    つ          稲畑汀子




                  鐘楼と「関山」 / 普賢象        マウスを載せると写真が変わります
 いま、境内は桜の‘第2幕’。
 鐘楼の周りや書院の中では「関山」などのピンクの八重桜が咲き、千体地蔵堂前近くでは「普賢象」の白い八重の花が満開です。
 共に、ゆっくり境内を散策しないとわからない場所なので、気が付く人はほとんどありません。
 例年、「八重桜開花→」などという掲示をするのですが、訪れる人も少なく、お天気も安定しないで、今年は出しそびれてしまいました。
 「普賢象」は、花の中心から2本の雌蘂がそり返るように突き出ている様を、普賢菩薩の乗った象の牙に見立てて付けられた名前です。「牙」というにはあまりにも小さいですが、命名者の想像力には感心します。
 いつもはほんの少し花を付けるだけですが、今年は花数も多く、少し見ごたえがあります。土壌改良を重ねてきた効果が出てきたのなら嬉しいのですが・・・。

               白山吹 / 蔓日々草とシャガ         マウスを載せると写真が変わります
 自坊の前辺りでは、白い山吹がよく咲いています。
 40年ほど前頃に自坊にいただいた1本の幼木が、今ではたくさん増えました。発芽しやすい種なので、増殖は容易。緑の葉と白い花のコントラストが、何とも美しい木です。
 ‘裏写真’の紫色の花は蔓日々草、白く見えるのはシャガの花です。
 蔓日々草の花もきれいですが、蔓の成長力が旺盛すぎて、ちょっと厄介者です。
 シャガは境内の各所で見られますが、自坊から境内に‘進出’したものです。
 シャガはアヤメ科の多年草で、根茎を横に伸ばしてどんどん広がります。冬でも葉が枯れないので、グランドカバーとしても使え、強健で、花もきれいなので、境内のあちこちに移植しました。2〜3年前、総門前の荼枳尼天の溝際に、レンギョウとシャガを植えたところ、両者とも好成績で、特にシャガは一気に増えました。
 同じく自坊前では、レンゲ草の花が咲いてきました。
 本坊書院前のレンゲ草は、もう終わりかけてきたのに、自坊前はずいぶん遅いです。同じ種を蒔いたのですが、日当たりなどの環境が違うのでしょう。
 他にも花がいっぱい! 新緑よし、花もまたよしの真如堂境内です。




   青   き   踏   む   ひ   と   り   ひ   と   り   の   浄   土   な   り        村越化石




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