3/27版 




              1日中、雲一つない好天 / 夕方の参道      マウスを載せれば写真が変わります

 昨日に続いて、朝から夕方まで、文句なしの快晴!
 気温は20度には届きませんでしたが、日の当たる場所にいると暑いぐらいでした。
 桜にはまだ早いですが、さすがにこんなにお天気がいいと、つい散歩してみたくなるもの。境内には人影が絶えませんでした。
 でも、訪れる人は、ほぼ中高年以上。学校も春休みのはずなのに、あまり若い人の姿を見かけません。「桜が咲いた!」と聞かないと、若い人は動かないのでしょうか?
 ここ数日、夜になると、腐敗臭のような臭いがします。昼間に日の光であたためられた土が、夜になっても温度を蓄えていて、バクテリアなどが活発に繁殖しているのでしょうか? 好ましい臭いではありませんが、土が動き、木々が動き、芽を吹き花を咲かせると思うと、うれしく思えてきます。




    美   し   き   名   を   病   み   て   を   り   花   粉   症   春         井上禄子






     総門前の桜 何という種類? / 染井吉野の平均的な開花状態  マウスを載せれば写真が変わります
 世の話題は、桜がいつ開花するか? こちらも、いつかいつかと、日に何度も桜の蕾を見に行っています。
 染井吉野は、基本的にすべて‘クローン’で同じ遺伝子を持っていますから、条件さえ同じであれば同時に咲くはずです。同じ境内でも、日当たりのいいところ、そうでないところ、白砂などの反射の多いところなど、細かい条件は違ってきますので、すべての染井吉野が同時に咲くわけではありません。
 今日は、「開花宣言」を出そうか、出さないでおこうかという微妙なところでした。
 ボクが勝手に「標本木」と定めているのは、本堂前の木。この木は、今日、わずかに1〜2輪の開花。宣言は出せません。本堂の南側の染井吉野は、10輪以上咲いていました。この木は、どうして早く咲いているのでしょう?
 毎年早く咲くのは、総門前の桜。品種は特定できませんが、染井吉野の似ていて非なる桜です。今年も、一早く咲き出しました。
 今年の、真如堂の染井吉野の開花宣言は、今日? いえ、明日にしましょう。

      下の枝から咲き始めた枝垂れ桜 / 上の方からチラホラ、縦皮桜 マウスを載せると写真が変わります
 やはり、境内で一番早く咲き出したのは、三重塔脇の枝垂れ桜。24日に開花しました。それを追って、本堂南側の「縦皮桜」が咲き始めます。共に、「江戸彼岸」系の品種です。
 枝垂れ桜は、近年樹勢が衰えていましたが、土壌改良や施肥などに努めた結果、新しい枝が伸びてきました。花の数も、次第に増えてきているように思えます。世話をした甲斐があったというものです。
 「縦皮桜」は、春日局お手植えというのですから、樹齢は350年以上でしょうか? 伊勢湾台風で折れたのが、奇跡的に芽を吹いて復活してきたのですが、近年は枝枯れが多くて案じていました。
 「このままでは名木が枯れてしまうのでは・・・」と案じ、一昨年、日本製紙のご厚意で、「容器内挿し木技術」によって後継木を育成していただきました。それを聞きつけたかのように、その頃から樹勢が快復。新しい枝も大きくなってきました。もちろん、土壌改良などに腐心はしたのですが・・・。
 両方とも、手塩にかけた桜。その木に、今年も花が付きました。感慨も一入です。
 枝垂れ桜は、週末から週初めにかけてが一番美しいでしょう。「縦皮桜」は、高い枝に花が咲いてきたばかりで、見頃は来週半ば以降でしょう。
 さぁ、桜は来週が本番。ただし、花粉予報は「非常に多い」。どうぞお気を付けてお越しください。




    ま   さ   を   な   る   空   よ   り   し   だ   れ   ざ   く   ら   か   な          富安風生




真如堂のFacebookページができました。ほぼ毎日更新していますので、ぜひ、お立ちよりください。