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  吉田山から望む真如堂 ptoto by K.Y / ‘水晶’を散りばめたもみじの梢 マウスを載せれば写真が変わります

 そろそろ明るんでくるという頃から、雨が降り出しました。まだ薄暗い外を見て、「あっ、やっぱり降ってる」と気が付くほど、静かに降っていました。
 結構降ったように思いましたが、今日の雨量は9ミリ。そんなには降らなかったのですねぇ。
 今日の雨は、日本列島の太平洋側を通過する「南岸低気圧」と呼ばれる低気圧がもたらしたものとか。太平洋側を中心に大雪になる恐れもあるとかで、東京は今年初めての雪になったようですね。
 低気圧のあたたかい空気のせいか、今朝はそれほど寒くありませんでした。でも、日中は6.4度までしかあがらず、これから明日にかけて寒くなるようです。
 雨の境内には、ほとんど人影がありませんでした。本堂の拝観者は2人だけでした。
 雨は2時頃にはやんで、お天気は回復し、4時頃には青空も見えてきましたが、そのまま日没へと向かいました。
 雨が上がるのを待ちかねて、境内をゆっくり散策しました。静かでしっとりした境内。梢から、時々、雨粒が落ちてきます。空気も清らかで、実に落ち着いた時間でした。


      三角コーンと土塊だらけの境内 / 水を堰き止める桧の枯葉   マウスを載せれば写真が変わります
 職員さんの手も空く冬の閑散期は、いろいろな作業がよく捗ります。
 2週間ほど前から、本堂の南側は赤や緑の三角コーンだらけ。水はけをよくするために、排水管を埋める作業を進めているのです。
 その昔に埋設された排水管は土管で、今は木の根っこなどが入って、数十年前から、ただの‘遺物’。15年ほど前に職員さんが埋設した塩化ビニールの管も、ぜんぜん水が流れなくなっていました。掘り上げてみたら、これまた木の根がビッシリ入って、通水できるはずもない状態でした。
 今回は20メートルほどの排水管を、交換あるいは新しく通しましたが、雨はその流れ具合をみる絶好のチャンス! 成果は上々。ちゃんと勾配を測りながら埋設したので当たり前ですが、雨水はうまく流れていました。
 欲を言えば、音を立てて流れるほど多目の雨が降っていれば、もう少し成果を楽しめたのに・・・。
 今の季節は、桧の枯れ葉がたくさん落ちて、溝を詰まらせます。細かい葉で、流れていきそうに思えますが、お互いががっちりスクラムを組んで流れを堰き止めてしまうのです。
 雨の日は、排水路の流れ具合も見て回り、詰まっているところを掃除して、「おぉー! 流れた!」と、ほとんど労せずして得られる達成感があるのも楽しみです。




     し   づ   け   さ   の   音   と   な   り   ゆ   く   冬   の   雨         鈴木 元





        春の兆し、八重の紅梅 / 控え目に可愛い馬酔木の花    マウスを載せると写真が変わります
 自坊の前の紅梅の花数が増えてきて、少し人目にも付くようになってきました。冬枯れの中で、紅い花色を見ると、ハッとさせられます。うれしい感動です。
 去年は梅の‘ハズレ年’で、いつもは困るほどなれる梅の実が、まったくといっていいほど採れませんでした。
 この紅梅は、もともと実は期待できませんが、小さな梅干しにはなります。今年はどうかなぁ〜 まぁ、この木は実よりも花です。
 馬酔木も、花数が増えてきました。
 最近、どんどん枝枯れする、心配な木の筆頭です。植木屋さんに土壌改良をしてもらったり、日当たりを良くする手立てを講じていますが、枝枯れは進むばかり。3年ほど前からは、後継木を植える作業をしています。
 樹高3メートル以上もある木が10本ほど並んでいる光景は、他ではなかなか見られません。でも、花は控え目で目立たず、「これは馬酔木の花ですよ」と教えてあげても、感動する人はあまりいません。ちょっと可哀相です・・・。
 1月も、早くも明日で終わり、4日は立春。いよいよ立春かぁ〜。





    探    梅    や    枝    の    さ    き    な    る    梅    の    花          高野素十




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