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                  寒中を忘れさせるような青い空        マウスを載せれば写真が変わります

 今日は快晴! 最高気温は11.4度まで上がり、今月一番、寒さの弛んだ日となりました。
 本降りや時雨の日が続いたので、こんな青空を見るのは久しぶりな気がします。
 でも、青空が急に曇って、時雨れることが多いのが京都の冬お天気。今日の青空も、すっかり信じ切ることはできませんでしたが、結果は、朝から夕方まで、ほぼ青空。雨は一滴も降りませんでした。
 お天気の土曜日とあって、境内の人影はほんの少し多目。地元の人よりも、観光などで京都に来られているような人が多いように思えました。
 60歳代のウォーキングの団体は、途中で何人かがはぐれたようで、大きな声で携帯電話で話しながら、境内を通過していきました。いつもながら、掌を合わす人は一人もいません。


        少しあたたかく静かな日 / 土蔵の壁に映る木の陰    マウスを載せれば写真が変わります
 冬の境内は、何もなくて殺風景だと思う人が多いでしょう。確かに、今はほとんどの木が葉っぱを落としていますし、花もあまり咲いていません。
 ボクなどは、人も少ないし、木の形は楽しめるし、鳥の姿もよく見えるし、境内整備をするにはもってこいだし、春の姿を想像しながら草木の手入れが出来るし・・・冬は、大好きな季節です!
 美しく盛りの時の木々や花ばかり見ていても、その関わり方は表面的で、薄っぺらなものに思えます。冬をどんな姿で越しているのか、新芽はいつごろ動き出すのか、花はどのように咲いて散っていくのか、そんな営みを少しでも知っている方が、その草木に近づけますし、より愛しく思えます。
 冬は、そんな愛しさを熟成させる好期です。ぜひ、お越しください!




     冬    雲    の    穴    の    青    空    移    り    ゆ    く          猿橋統流子





             冬の日の‘針の山’ / 蜂の巣のような茸     マウスを載せると写真が変わります
 1年で一番寒い時でも、気を付けて観察するといろいろと面白いことが見つかります。
 陽の当たっている苔が、とても綺麗に輝いているのを発見! 「寒いのに、もう活動しているの!?」と、言いたくなりました。
 この細〜い針のような軸の先には、胞子を入れる‘カプセル’が出来ていくのでしょうか?
 何という名前の苔でしょう? 普段、あまり種類などを気にしていないので、よくわかりません。
 苔には、いつも大変お世話になっています。表土の流出を抑えて、雨を蓄え、安定的に水を供給させてくれますし、土の水分が一気に蒸発しないようにもしてくれます。もちろん、見た目にも美しいです。
 ‘裏写真’は、紫陽花園の木の切り株一面に、ビッシリと生えていた茸。紫陽花園を開墾する時に、カナメモチかウバメガシを切ったのですが、その切り株から生えているのです。
 かなり以前からこんな状態ですが、今日は乾燥具合の関係か、すごく人目を惹いていたようです。
 今まで、この場所は、桧などが鬱蒼としていて、焼却灰が捨てられていたり、落ち葉が積み上げられていたりで、ほとんど人が近付かない場所でした。紫陽花園にしてから、人が行き来するようになりました。
 この茸を見て、「気持ち悪い・・・」と思う人もあるかも知れませんが、木の切り株も、こうして分解され朽ちていくのがよくわかります。
 ねぇ、冬の境内も面白いでしょう? お暇があって、「これが見たい!」というような特別な目的の無い方、ぜひ、お越しください!




    冬   の   木   の   香   に   老   人   を   思   ひ   出   す         飯田龍太




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