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           一点の彩りうれしい冬の境内 / 冬木越しの三重塔    マウスを載せれば写真が変わります

 少し寒さが弛んだ日でした。といっても、昨日と大して変わらないのですが、昨日は強い雨が降っていたので、寒く感じたのかも知れません。
 でも、今日も天気予報を見て期待したほど、陽の光は差しませんでした。
 境内はひっそり。観光の方はほとんどおられません。しばらくは、拝観者が1桁を越えるか越えないかの毎日です。
 今の時期、京都にお越しになるのは、余程の京都通? 静かな京都がお好きな方なのでしょう。
 今日は、真如堂の墓地に眠っておられる創業者の参拝に、2つの会社の方がお越しになりました。一昨日も1組。来週も1組。寒くて何もない境内ですが、企業は少し時間的に余裕がある時期なのでしょうか?
 普段はあたたかいところにおられるので、本堂の寒さは堪えるようです。本堂の中は境内でも一番寒く、暖房も効きません。皆さんには、コートを着てもらったままで、参拝してもらっています。


          その道具では取れないよ / 紫陽花を植える穴ぼこ   マウスを載せれば写真が変わります
 落ち葉もない、草が伸びることもない境内ですが、寒い時期はこれからの芽吹きに向けていろいろな作業のある大切な時です。
 落ち葉がないと言いましたが、実は桧や杉の葉が今は毎日たくさん落ちてきます。落ちてくる桧の葉は‘落ち葉’というイメージとはかけ離れた、小さく茶色い粒のようなものです。
 常緑針葉樹の葉は、古いものから順に枯れて落葉し、たとえば赤松は2年、ヒノキは6年で更新されるようです。ですから、いま落ちてくる桧の葉は、だいたい6年前に新しく芽吹いたものということです。6年も、よく頑張りました。
 この葉が結構やっかいで、屋根に乗っかっても、スルスルと落ちてきてくれずに、どんどん溜まってたいくのです。
 今日は職員さんが、竹竿の先に箒を付けたりして掃除をしていましたが、首尾はイマイチでした。
 また、寒肥を施すのも、これから必須の作業になってきます。落葉樹などの植え付けも、葉が落ちている今が適期です。
 今日は、紫陽花を植える穴を、職員さんに掘ってもらいました。何しろ、挿し芽をした苗が500本以上ありますので、これからの植え付け作業は大変です。
 寒い時は、草木が休んでいる時ならではの作業がいっぱい! 春や夏の姿をイメージしながら楽しんでできる作業がたくさんあるのです。動いていると寒さなど忘れてしまいます。




      松   過   ぎ   の   又   も   光   陰   矢   の   如   く          高浜虚子





             馬酔木 開花第1号 / 冬日を浴びる水仙     マウスを載せると写真が変わります
 「そろそろかな?」と思って、馬酔木の木を念入りにチェックしていたら、見つけました! 開花第1号! 毎年、1番乗りで咲いて来た木が枯れかけていたので、今年は探すのに手間取りました。
 「咲き出しました」と書くと、見に来られる方があってはいけませんので、開花宣言はもっと先です。
 鐘楼周りの水仙が、花軸の途中でたくさん折れて倒れていたので、もったいなく思って、切って持ち帰りました。雪のせいもありますが、日当たりが悪くて徒長するのが原因かも知れません。
 数十本の水仙の香りで、寺務所は満たされています。なんと贅沢なことでしょう。
 蝋梅も咲き始めました。これも香りの良さでは水仙に引けを取りません。冬に咲く花は、よい香りを放つて虫たちを呼び集める必要があるのでしょうか?
 水仙にもお礼肥をあげなきゃ! 冬もあれこれ忙しいですねぇ〜
 来週20日は大寒。寒さもいよいよ最高潮です! どうか体調にお気をつけください。



    大   寒   の   堆   肥   よ   く   寝   て   ゐ   る   こ   と   よ          松井松花




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