12/12版 




                       曇り空に裸の木           マウスを載せれば写真が変わります

 1日中、どんよりしたお天気。午後からは、時雨れました。
 あっという間に残っていたもみじも散って、もうすっかり冬景色の境内となりました。
 「なーんだ、つまらない」と思われる方もあるでしょうけれど、いつもの静かな境内が戻ってきて、やっとゆったりした気分で過ごせるようになりました。
 昨日、会議があって清水寺に行きましたが、その参道の人の多さに圧倒されました。さすが、清水寺。シーズンが終わっても、驚くほどの賑わい。しかも、修学旅行は日本人だとわかりますが、ほとんどの人が台湾人や中国人に見えてくるほどその言葉が飛び交い、またまたビックリ!
 いりいろなお寺の様子を聞いていると、紅葉期の人出は、少し減ったとのこと。真如堂もそうですが、JR東海のキャンペーンの影響で、京都市の西の方に行かれる方が多かったのでしょうか?


        唯一の‘紅葉スポット’ / スッキリ見えるようになった本堂  マウスを載せれば写真が変わります
 これからは落ち葉掃除が楽しみです。
 膨大な量の落ち葉ですが、落ち葉掃除は成果がはっきり見えて、達成感のある作業。丸一日頑張っても、あまりやったように見えない草引きなどに比べて、気分がスカッとする作業です。やってみたい方、おられませんか?
 紅葉を見に来たのかなぁという方が、まだおられるので、本堂裏の敷き紅葉はそのまま。一番最後にすることにしています。
 落ち葉の搬送作業も始まりました。落ち葉は、近くの総合支援学校の畑に持って行って、堆肥にしてもらうのですが、学校は近くても畑は片道40分ほど。かさ高い落ち葉を軽トラに満載して、ピストン輸送するのも大変です。
 紅葉期は訪れる人の対応に追われていた職員さんも、いまはそれぞれのペースで落ち葉に対峙しての作業。時間さえあれば、ボクは一日中していたいです。




      冬   木   立   に   ぎ   り   こ   ぶ   し   の   う   ち   熱   し       岸田稚魚




           黄の千両、赤の千両 / 咲き時を待つ馬酔木の蕾    マウスを載せると写真が変わります
 境内では、水仙が次々と咲いてきました。もみじに落ち葉の中に咲いている白い水仙は、なんとも趣があります。
 山茶花や椿も咲いています。葉を落とした木々の形を見るのも面白いですし、冬だからといって、境内に楽しみの絶えることはありません。
 先日まで、墓所の中でキラキラと赤く輝いていた南天の実が、ほとんどなくなってしまいました。鳥のせいではありません。墓地管理人の為す技です。
 京都では、お正月に墓参をすることは一般的ですが、墓前に供える正月用の花は、松・竹(隈笹)・梅に、南天や千両などの赤い実がセットになっています。最近は色花が増えましたし、松竹梅は高いので普段と同じ樒という方もおられます。その松竹梅に添える赤い実を採取するために、南天の実がなくなったのです。管理人さんは、「鳥に盗られる前に・・・」と言っていました。
 墓地から南天の実が消えたのは残念ですが、境内の所々にもありますし、庭などの千両や万両の実も、真っ赤でとても綺麗です。1月半ば頃までには鳥にすっかり食べられてしまいますが、それまでは楽しめます。
 派手な美しさはない通好みの境内。しっかり防寒対策をしてお越しください。



    実   千   両   猫   が   と   ほ   れ   ば   冴   ゆ   る   な   り       太田鴻村




真如堂のFacebookページができました。ぜひ、お立ちよりください。