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             無事に点った精霊送りの灯ろう / photo by K.Y  マウスを載せれば写真が変わります

 例年は8月下旬から停滞し始める秋雨前線が、まだお盆だというのに停滞して、ここ数日は雨が降ったり止んだり。台風が去った後は、お天気がずっと愚図ついています。
 今日は「五山の送り火」。お盆に帰って来られた精霊を再び冥府に送るため、京都市内の5つの山に「大」「妙法」「鳥居」「船形」などが点ります。今年は51年ぶりに点火時刻が変更され、5分おきの等間隔での点火となりました。
 「雨が降っても、送り火はあるのでしょうか?」と京都に住んでいる方でも首を傾げるほど、送り火の日に雨というのは珍しいこと。1963年に、荒天で翌日に順延になったという記録がありますが、先祖の霊を再び冥府に送るための「送り火」ですから、16日に行わないわけにはいきません。
 今日の真如堂にも「灯ろう供養会はありますか?」という電話が何本も掛かってきましたが、精霊送りの行事ですから、やはり今日やらないわけにはいきません。雨が降っても灯ろうが消えないような仕掛けを考えて、今日に臨みました。

     どしゃ降りに作業中断 / ブルーシートの並ぶ大文字の火床 マウスを載せれば写真が変わります
 ところが今日の京都は記録的な大雨。お昼頃から断続的に激しい雨が降り、京都地方気象台によると、中京区で午後0時46分までの1時間の降水量が87・5ミリと、観測史上2位となったとか。鴨川などが増水し、市内数ヶ所でマンホールから雨水が噴出したり、大通りが冠水してバスが立ち往生したり、‘普通の’大雨を越えた凄まじい雨でした。
 朝から、何度も雨に作業を中断させられながらも、本堂前に灯ろうを並べる作業を進めました。折からの記録的な雨。本堂前に幾筋もの‘水路’が出来たり、途中で境内の排水対策にかかったりと、「本当に灯ろう供養が出来るかなぁ」と思うほどでした。
 でも、法要を始める7時半には雨も上がり、参列の方も三々五々お越しになって、例年と変わりない光景となりました。
 今年のお盆も、この行事ですべて終わりました。
 お盆が終わると、お彼岸、紅葉シーズンへと、一気に時間が流れていく気がします。「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」と、しみじみ思います。





        晴  る  る  ま  で  居  れ  と  送  り  火  焚  き  な  が  ら          清水径子





          フワッとした酔芙蓉の花 / 心配の絶えないヘブン  マウスを載せると写真が変わります
 酔芙蓉の花の数が、少しずつ増えて来ました。まだ一重だけで、八重やくす玉は咲いていません。
 咲き始めの純白の花もいいですし、昼頃の少しピンクがかった色合いも魅力的。夕方の濃いピンクはインパクトがあります。
 これからしばらく楽しめます。
 順調だったヘブンリーブルーですが、やはり今年もつる割れ病が発生してしまい、残念ですが昨日1本を抜き取りました。他にも病気の兆候が現れているものがあります。今後、どうなっていくやら・・・。
 でも、今は毎日10数輪が次々と咲いてくれています。いい色ですねぇ。
 木槿の花は、長雨のためか、咲く数も少なく、形も少し小振りです。一時は少雨で悩まされていましたが、梅雨よりも梅雨っぽいお天気に、今度は日照不足です。
 境内の木々は、また一層秋の気配を漂わせてきました。花の木などは、かなりの枝の先が赤っぽくなっていますし、もみじも枝先の色が変わっています。少雨が影響しているのですが、この多雨と日照不足がどう響いてくるでしょうか?
 体調にお気をつけください。




     ひ   と   り   来   て   お   盆   の   過   ぎ   し   墓   を   掃   く          清崎敏郎