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                   夏の参道 / 曇天の緑深き       マウスを載せれば写真が変わります

 朝、老鶯のぎこちない鳴き声で目が覚めました。鴬は恋をすることによって鳴き方が上達すると聞きますが、この鴬は晩熟なのでしょうか?
 「夏になっても、上手に鳴けない鴬だなぁ」とうつらうつらしていて、夜が寝苦しいこともあって、少し寝坊をしてしました。
 最高気温が35度前後の日が続いていましたが、今日は33度。数字を見ると少しは暑さが緩んだような気がしますが、大して変わりません。3日続けての熱帯夜も堪えます。
   祇園祭の前祭山鉾巡行も昨日行われ、もうそろそろ梅雨が明けてもよい頃。京都が一番暑いのは、平年では8月2日から6日。これからなお一層暑さが募ります。
 まとまった雨は降らず、祇園祭に付きものの夕立もありません。今日も曇りがちでしたが、雨はナシ。京都市では、6月の最低降水量の記録が85年ぶりに更新されましたが、今月も記録が出てしまうのでは・・・雨が欲しいです。





      木   に   登   る   少   年   は   老   い   夏   木   立          三宅やよい






                     今はとにかく木槿           マウスを載せれば写真が変わります
 17日の朝、某テレビ局から、「今から木槿(むくげ)の撮影に伺いたいのですが」と電話が入りました。このテレビ局は、毎年、夕方に放送する歳時記のコーナーで、真如堂の木槿を取り上げます。
 去年は8月下旬に来たので、「もうピークを過ぎているから、来年は1ヶ月早く来てください」と言ったところ、ちゃんとその通り来たのです。
 「暑い盛りに木槿も頑張って咲いているので、皆さんも暑さを乗り越えてください」というようなコメントを欲しがるのも例年通り。その通り、話しました。
 近畿エリアで放送されたので、「見ました!」とメールをいただいたり、翌日は「昨日、テレビに出ていた花はどこですか?」と、数組の方に尋ねられたりしました。
 テレビでご覧になると、木槿がいっぱい咲いているように思われるのですが、境内の木槿が約20本。それほど多くはありません。でも、いろいろな種類の木槿が見られるお寺が他にあまりないのか、いつも歳時記の一幕に使われます。
 白居易の「槿花一日の栄」から、1日で萎むように思われがちですが、白居易は儚さの喩えに使っただけで、実際は開いて萎むを2〜3日繰り返します。
 ともあれ、厳しい日射しの中でも色とりどりの花を見せてくれる木槿は、とても有り難い花です。

         淘汰された菩提樹の末 / 木の末期の証し、悲しき茸  マウスを載せると写真が変わります
 今日は蓮も咲かず、紫陽花ももう終わりで、他に花がありません。開花の谷間に入ってしまったような感じです。
 1ヶ月前、本堂前で無数の花を咲かせて芳香を振りまいた菩提樹は、いま生理落果の季節。あの花の数だけ実を成熟させると木が弱ってしまうので、木を健全に維持するために実を落とす、淘汰作業の真っ最中です。
 木の下には、実の軸が付いている葉のような形をした‘苞’がいっぱい落ちています。それをかき分けて実を探している人を見かけますが、木が‘捨てた’ものですから、ちゃんとした実はありません。もうしばらくは、掃除人を悩ませ続けます。
 梅雨の頃にはいっぱい生える茸も、少雨の今年は少な目です。
 根元などに茸が生えてくるようになった木は、もう死んでしまっているか、余命が短い木なので、茸を見つけては、ショックを受けています。
 元気そうに見えている木も、隙あらば食い荒らしてやろうという虫がいたり、菌に浸食されたり、また少雨という‘兵糧攻め’に遭ったりと、いろいろな困難に曝されています。自然の凄さを毎日見せてもらっている気がします。
 20日は、夏の土用の入り。季節が変わっていき、「残暑」という酷暑の季節がやってきます。
 さぁ、暑さに負けないように頑張らなきゃ!!




      お   互   い   に   そ   れ   は   言   わ   ず   に   か   き   氷         川阪京子