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                     静かな梅雨の晴れ間         マウスを載せれば写真が変わります

 台風が通り過ぎた後、蒸し暑い日が続いています。
 今日の最高気温は34.3度。これくらいの気温には、もう慣れっこになってきましたが、湿度の高いのには閉口します。
 梅雨とはいうものの、少雨。先日の台風では、豪雨の被害に遭われたところもありましたが、京都は大して降りませんでした。それでも、6月の降水量の合計をもう越えています。
 近畿の梅雨明けは、平年では7月21日頃。京都では、「祇園祭の巡行が終わった頃に明ける」と、よく言われます。梅雨末期は荒天になりがちですが、これからたっぷり降るのでしょうか?
 街中の鉾町あたりは、祇園祭ムード一色でしょう。鉾も建ち、山も次第に建って、今日は曳き初め。
 ホテルの宿泊費が高騰したり、観光地の人出が増えるということがありますが、それ以外の‘京都’ではあまり関係がありません。
 夏の日射しの照りつける境内は、蝉の声を除けば、ひっそりと静まりかえっています。





      梅  雨  晴  の   森  た  つ  ぷ  り  と   あ  り  に  け  り          大井戸 辿






                    やってきました木槿の夏          マウスを載せれば写真が変わります
 暑い盛りは、境内の花も少なかろうと思われる方がおられるでしょうが、どうしてどうして、案外たくさんの花が楽しめるのですよ。
 中でも、いろいろな色や形が楽しめて、華やかで、花期の長いのは木槿(むくげ)。先週もご紹介しましたが、また新しい種類が咲き始めました。
 駐車場の脇という場所がイマイチなのですが、総門を入った時にパッと目立ちます。
 訪れる人を見ていると、サッと花に近付いてくる人もいれば、一瞥だけで通り過ぎてしまう人もいます。花がお好きな方はもちろん、写真を撮りに来た人や吟行をしている人などは、足を止めます。でも、何の目的で境内に来られたのだろうと思うほど、チラッとさえ見ない方もおられます。
 充分、魅力的だと思うのですが・・・見てあげて欲しいですねぇ。

          白蓮の貴公子、真如蓮 / 自坊の蓮 名前知れず   マウスを載せると写真が変わります
 待ちに待った蓮が、昨日から咲き始めました。
 本堂の左、真如山荘の前に、今まで長い間庫裏の奥に放置してあった大きな蓮鉢2つを引っ張り出してきて据えました。
 土や元肥を入れ、「臭い」と非難されながら土を熟成させ、そこに蓮の専門店で買った蓮根を植えました。
 1つは「真如蓮」。真如堂の名前に因んで選んだのですが、 「白蓮の貴公子」とも賞賛されるという白一重の大輪です。もう1つは、「嘉祥蓮」。「嘉祥(かじょう)」とは、疫病を防ぐため、旧暦6月16日に16個の餅や菓子を神前に供えて食べた行事で、ちょうどその頃に咲くため、この名がついたのだろうとのこと。真如蓮より少し小振りで、白地に紫紅色の爪紅。開花し始めは赤紫色で、次第に退色して白くなるのだそうです。
 昨日から真如蓮が咲き始め、おそらく明後日頃に嘉祥蓮が咲き始めるでしょう。今日が「嘉祥」に当たります。また、自坊の蓮も、時を同じうして昨日から咲き始めました。
 蓮は清浄で、文句なしに美しいですねぇ。心が洗われる気がします。まだ蕾があるので、しばらく楽しめそうです。

  鮮やかなオレンジ色の姫緋扇水仙の花 / 今年もありがとう、紫陽花 マウスを載せると写真が変わります
 紫陽花もそろそろ終わり。写真ではまだ綺麗に見えると思いますが、少しずつ色褪せてきたので、最近毎日、花を切り取る作業をしています。
 来年は、また一回り大きくなってくれているでしょう。「今年もありがとう」。
 鐘楼周りの紫陽花園の横に、去年植えた姫緋扇水仙(ひめひおうぎすいせん)の花が咲き始めました。この花、ご近所でもお見かけになったことがあるのではないでしょうか?
 あまり目立たない場所なので、「ハッ!」とするような色の花がいいだろうとこの花を選んだのですが、日当たりのよい場所を好むとのこと。開花するかどうか心配でした。何とか咲いてくれてホッとしました。
 ヒオウギは祇園祭には欠かせない花ですが、それは「桧扇」。名前は葉の形が桧の扇に似ていることに由来し、桧扇の種の射干玉(ぬばたま)には魔よけ・ 邪気除けの力があると信じられ、祇園祭に活けられるのだそうです。
 境内に咲き出したのは「緋扇」。この名は花の色に由来しているのでしょう。南アフリカ原産の緋扇水仙と姫菖蒲の交雑種。フランスで作られ、明治時代の中頃に渡来したそうです。
 少し薄暗い中に、 目にも鮮やかな色で咲いている姫緋扇水仙。字は違えど、祇園祭の頃にタイムリーな開花です。
 次回は、梅雨明け前になるでしょうか、後になるでしょうか? 蒸し暑い盛り、ご自愛ください。




      さ   う   い   へ   ば   祇   園   祭   で   あ   り   し   こ   と          稲畑汀子