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ここしばらく、気温が日によって、また朝夕で大きく変わっています。もう肌寒い日とはお別れだなぁと思っていたら、何かを羽織らないと寒かったり、朝着たものを昼には脱がないと暑すぎたりと、天気予報の気温の情報に関心が向いてしまいます。
そんな中に、お茶の垣根があります。全長50メートルほどでしょうか。八十八も過ぎて、摘み頃を少し過ぎつつある感じです。 数年前から近くの禅寺の僧堂の雲水さんたちが、「茶摘みをさせてください」とお越しになるので、刈り込みをせずにお待ちしています。 このお茶の垣根は、おそらく昭和初期、自給を目的として植えられたものですが、摘んでお茶にするのが大変なので、真如堂では摘んでいません。僧堂なら手がありますから、好都合。黙々と摘むのも修行です。 もみじの葉は、お茶の木にとっては遮光ネットのようなもの。葉が日に焼けずに、きっと美味しいお茶が出来るはず。あとは、雲水さんたちの腕次第です。 育 ち た る 新 樹 輝 く 日 な り け り 稲畑汀子
この場所も大きな木に囲まれて、決して日当たりはよくありません。つつじの開花には‘遮光ネット’余計です。周りのつつじの中には、ここ数年花を付けたことがない株がある中、この大つつじはよく咲いてくれます。盛りまでもう少し。楽しみにしています。 本堂の裏、薬師堂の北隣の土塀際では、ナンジャモンジャの花が満開です。 この木の名前の由来は、何の木かわからず「何の木じゃ?」と言っていたものが転じて「ナンジャモンジャ」になったとか諸説ありますが、その奇妙な名前がそぐわない美しい花です。 花は深く4つに裂けた白色。盛りの頃は「木が白い雪に覆われたよう」に見えると言われます。真如堂の木も、周りに植わっていた杉などを切って日当たりがよくなったので、最近はよく咲くようになりました。花が終わって散る時には、木の下が雪が積もったように白くなり、これまた見事です。 見上げないとわからないような高いところに花が咲いています。上ばかり見て転けないようにご注意ください。
植えてから3年目ほど。土にも慣れたのか、今年は花付きもよく、足を止めて眺めている人の姿を時おり見かけます。 植えて世話をしてもなかなか育たず、「あわないのかなぁ・・・ダメかなぁ」と気を揉ませる草木も多いですが、何年か経た後に急に勢いづいて一気に育ち始めるものも少なくありません。最初は辛抱です。 宝蔵の周囲に作った紫陽花園も、今年で3シーズン目。桧の枝打ちから始まって、一部は焼却炉の灰の捨て場だったところを土壌改良したり、境内の防災工事で出た石コロだらけの処分土に腐葉土を入れたり、石の囲いをしたりと、職員さんの努力を集めて出来上がってきた紫陽花園。あちこちでいただいた挿し穂から育てた株が主で、ほとんど費用を掛けていませんが、愛情だけはたっぷり注がれています。 その紫陽花たちもそれぞれが蕾を付け、日に日に大きく目立ってきました。山紫陽花の開花もそう遠くありません。年々よくなる紫陽花園。これもすごく楽しみです。 数年越しで行ってきた境内整備が、ようやく実を結びつつある気がします。ご近所の方たちにも、「真如堂は花が増えた」「きれいになった」と言われるようになりました。うれしいですねぇ。頑張らなきゃ! 明日から1週間は「愛鳥週間」(バードウィーク)。ちょっと変わった鴬も、よく啼いています。新緑と花と鳥の真如堂へどうぞ! 丁 寧 に 暮 ら す 日 も あ り 新 茶 汲 む 奥田友子
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