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        節分行事のテント張る本堂前 / こうしてみると、苔青し  マウスを載せれば写真が変わります

 今日から2月。1月は、あっという間に行ってしまいました。
 京都が一番寒いのは、過去30年の統計では1月27日から2月2日。例年は節分の前後には雪の降ることが多いのですが、今日はそんな‘底’の頃にしては拍子抜けするような温かさで、最高気温は3月下旬並となりました。
 少し温かいと人の動きは変わるものですね。今日は境内で、ここ数週間で一番多くの人影を見ました。今日が土曜日で、明日が雨ということを差し引いても多く、「あ、今日はあたたかいからだなぁ」と、気候の影響力に改めて驚かされました。もちろん「多い」といっても真如堂のことですから、数人が時折歩いておられる程度ですが。
 4日は立春。「春」という言葉を聞いただけで、嬉しくなる気がします。寒い冬の間、じっくりと‘策’を巡らせてきた木々たちが、そろそろ腰を上げ始める頃です。



      二  月  は  や   は  だ  か  の  木  々  に   日  を  そ  そ  ぐ       長谷川素逝





             馬酔木開花、発見! / どうして‘太郎冠者’?   マウスを載せれば写真が変わります
 この季節の楽しみの一つは、どんな花が咲き始めたかを見つけることです。どの時期に境内のどの花が咲くかはだいたい頭に入っているので、その場所を回ってみます。
 まずは馬酔木。例年ですと1月下旬には咲き始めるのに、今年はなかなか咲き出さないと思っていましたが、ただ見落としていただけで、やはり咲き始めていました。
 20本ほどある馬酔木でも、最初に咲く木は決まっています。個性なのか環境なのかはわかりません。今日は、例年先陣を切る2本がいずれも開花しているのを見つけました。
 時には、花好きの職員さんとどちらが早く開花を見つけるか、競争のようになることもあります。
 「先日、ご存知ですか? 太郎冠者が咲いていますよ」と聞かされ、先を越された悔しさを味わいました。すかさず、「池の畔に去年植えた桂侘助が咲いているのを知ってますか?」と応酬しました。
 椿はいろいろな種類が次々と開花していっています。白よりも紅い椿に、春の訪れを実感します。何の根拠もありませんが・・・。


         来たる日には水仙の名所に! / 地味に香る蝋梅   マウスを載せると写真が変わります
 数日前から自坊の蝋梅がすごく香っているので、鐘楼脇の小さな木を見に行きました。でも、まだ2分咲程度で、あまり香りはしませんでした。この蝋梅は、八重桜の日陰になるのと、蝋梅が伸びると紫陽花が日陰になるので毎年剪定されるのとで、10年経っても樹高は変わりません。香れば存在感がありますが、花もそれほど派手ではないので、あまり目立ちません。
 同じ鐘楼周りに植わっている水仙は、先週よりも花数が増えました。でも、こちらも香りを放つほどにはまだ群生していません。日当たりがあまりよくない場所なので、どれだけ増えるか、花付きはどうかと気がかりですが、今のところ順調です。
 気が付けば、2週間前のこのページも蝋梅と水仙の組み合わせでした。花が少ない季節ですから・・・。
 2月2・3日は、般若心経を365回誦む「日数心経会」。3日の夕方には「大般若転読会」が、節分の行事として行われます。そして、4日は立春です!!




       春   立   つ   と    影   が   勝   手   に   動   き   出   す          萩山栄一