12/5版
ここ3日ほど、お天気も良くて、さほど寒くない日が続いています。
日が当たると、紅葉しているように見えるのですが、近づいて見てみると、カラカラに乾いて赤茶色くなった葉が付いているのです。枯葉が、木にいっぱい付いたまま落ちないで残っているのです。しかも、そんな木がいっぱい。 本堂裏の、いつもなら‘レッド・カーペット’になる場所も、今年は赤茶色い枯葉が敷き詰められたようになっています。「12月に入ると、本堂の裏がきれいですよ」とお勧めしていたのに・・・。 仕方がないですね。こんな年もあります。紅葉がきれいなのは10年に1度程度。あの夏の暑さ。そしてスコールのような雨。一気に多量に雨が降っても、地面に染み込んでくれません。11月の雨量も平年の1/5程度でした。因果応報。なるべくしてなった、このカラカラの葉っぱです。
どうか目も覚めるような美しい紅葉を探すつもりで、境内を歩いてみてください。きっと、「わぁー!」という光景に出会えるはずです。天気がよければもちろんですが、しっとり雨に濡れた落ち葉もステキです。 境内に約300本あるもみじ。その中の1本、1枝が、きっと今季最高の輝きで迎えてくれることでしょう。ぜひ、時間を掛けて、ゆっくりと境内を散策なさってください。 た ま し い の ひ と つ が 透 け て 冬 紅 葉 津根元 潮
今年はこの野路菊を100株以上植えました。北参道の石垣の上から垂れ下がるように咲く姿。黒谷(金戒光明寺)に通じる道、約50メートルの間には、まだ小さいながら野路菊の花がずっと続いています。 先日、ある華道の家元が、野路菊を一枝欲しいと言ってこられましたが、「まだ植えたばかりの株で、一枝切ってしまうと、その場所に花がなくなりますから」とお断りしました。家元ならばどんな菊でも入手できるでしょうが、こんなに素朴で自然な菊は買えないことをわかっておられたのでしょう。さすがです。 その野路菊の花も峠を越しました。「一株いただけませんか?」という方もおられるので、来春にはまた挿し芽をして増やさなければ! そのうち、「紅葉と菊の寺 真如堂」と言われるかも知れません。 落ち葉掃除が本格化して、境内のあちこちに落ち葉の山やそれを入れた袋が目立つようになってきました。人影がまばらになり、落ち葉を集めるブロアの音が境内のあちこちから聞こえてくる季節も間近です。 そんなひっそりとした真如堂がお好きな方、もう少しお待ちください。 紅 葉 々 を ち ら し か け て や 残 る 菊 立花北枝
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