10/26版
先週と同じく、台風が通り過ぎた後に寒気が流れ込み、一気に肌寒くなりました。つい2週間ほど前までは、最高気温が30度を越える日があって汗をかいていたのに、今日は20度を下回りました。でも、これでほぼ平年並みです。
昨日、その取材に来られた方に、「色付いている枝を見ると、どうしてもその写真を撮りたくなってしまいますが、それでは境内全体の雰囲気とは違ってしまうので、全体の雰囲気がわかるような写真を撮ってください」とお願いしました。そういうボクも、やっぱり紅くて綺麗な樹を撮りたくなってしまいます。 真っ赤も綺麗ですが、こうして緑と赤が混ざっている樹もきれい。墓前回向に行った時、ふと見上げると綺麗だったので、後で着替えて撮りに行きました。 ‘裏写真’も、墓前回向の時に見つけた、百日紅の木です。日が差した時に撮ろうと思って、雲の様子を眺めながらしばらく粘ったのですが、日は差さず。諦めて他の場所に移動したら差してきて、急いで戻った時にはまた太陽は雲の中。そんなことを3回ほど繰り返した後の、曇天下の景色です。背景は青空ですが、日は差していません。でも、綺麗でしょう? 今は、「あっ、あそこが紅くなってきた!」という発見と楽しみのある季節です。楽しいですよ! 台 風 去 る 花 器 に あ ふ る る 真 水 か な 大塚千光史
ヘブンリーブルーは、葉もほとんどなくなって、ちょっとみすぼらしくさえも見えますが、今日は15輪ほど咲いてくれました。いつ見ても、素晴らしいブルーです。 去来の句碑の周りでは、石蕗の黄色い花が盛りです。この石蕗は肥料を与えると巨大化してしまうので、今年は‘飢餓状態’にして、少しでも侘びた雰囲気に仕立てようとしましが、元来が大きくなる性のようでした。 貴船菊(秋明菊)も少し盛りを過ぎてきました。自坊の前庭では、ピンクの八重の貴船菊が倒れ込みつつも咲いています。コスモスもいいですが、やっぱり貴船菊のほうが、倒れても情趣深い気がします。
お茶の花の色をピンクにしたようなのが、この「炉開き」。椿と茶の交配種です。拝観順路の中ですが、真如堂の職員でさえわからない場所に、ひっそり咲いています。 2年ほど前に植えたもので、この木も今年は花付きがいいようです。お茶の木系統の開花には適した気候だったのでしょう。 さぁて、野路菊が咲き始めました。まだほんのわずかですが、これから順次咲いていきます。 境内には野路菊が100株以上あるでしょうか? もとは2〜3株ほどでしたが、毎年挿し芽をしてここまで増やしました。もう植える場所がなくなったので、挿し芽は打ち止めです。 野趣があって、清楚で、可憐な野路菊。紅葉で‘満腹’になったら、この花を見るに限ります。紅葉ばかりに目が向いてしまいがちですが、案外、いろいろな花が咲いている今の季節です。 ゆっくり散策されるなら、「今でしょ!」 紅葉前にお越しください。 茶 の 花 の 咲 く ま で 忘 れ ら れ し 径 小川笹舟
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