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           門を境に新緑と初秋 / 紅葉というより有終の色   マウスを載せれば写真が変わります

 今朝は久しぶりの涼しさ。思わず服を1枚羽織りました。
 調べて見ると、平年よりも最低気温がそんなに低いわけではありませんでした。10月に入っても暑い日が続いているので、涼しく感じたのでしょう。
 多少暑かったり、涼しかったりしますが、佳い季節になりましたねぇ。境内を散歩しても、爽やかで気持ちがいいです。
 境内も少しずつ少しずつ秋の気配を深めています。
 盛夏の頃と変わらない葉の色をしている木々もありますが、全体としては少し黄色っぽくなってきました。
 訪れる人の数も少しずつ増えて来ました。「秋だなぁ〜」としみじみ感じ入るほどではありませんが、これから紅葉の季節がやってくるまでは、ゆっくり散策などが楽しめます。
 静かな今の季節、ぶらぶらお越しください。



        草  の  実  や   い  つ  か  老  い  た  る   山  の  鳥         桂 信子





         待てど撮れない浅葱斑 / 数少ない、今が盛りの萩の花  マウスを載せれば写真が変わります
 2、3日前から金木犀の香りが漂ってくるようになりました。なんて甘い香りでしょう! 思いっきり深呼吸!
 金木犀の香りはトイレを連想するという人もおられますが、あんなに芳香を放っているのに、虫が集まって来ているのを見たことがありません。
 あの甘い香りは数種類の香り物質で、その一つ「ガンマーデカラクトン」は桃の主要な香気成分。香料やフレーバー、フレグランスにも使われていますが、多くの虫が嫌う匂いなのだそうです。だから、虫が寄ってこないのですね。では、じゃぁ、金木犀は何のためにあれほどまでの香りを放っているのでしょうね?
 香りといえば、今が盛りの藤袴に蝶の浅葱斑がやってきました! どうして真如堂の境内に藤袴が咲いていることがわかるのでしょう? 匂いでしょうか? 10日ほど前から姿を見せ、今日も境内の藤袴が咲いているところを渡り飛んでいました。
 浅葱斑が藤袴の花に集まってくるのは、ピロリジジンアルカロイドを吸うためだと言われています。アルカロイドという毒を体に取りこむことで自らも毒化し、敵から身を守るのだそうです。
 細かく羽ばたかずにふわふわと飛翔し、大きくて美しい蝶、浅葱斑。毒蝶でもいいです!
 写真は、浅葱斑ではなく、ツマグロヒョウモンです。今日来ていた浅葱斑は落ち着きがない個体で、なかなかじっと留まっていてくれませんでした。

         夏に置いて行かれた朝顔一輪 / 境内一派手なコスモス マウスを載せると写真が変わります
 さみしく咲いている朝顔一輪。もう朝顔の季節ではありませんが、西洋朝顔のヘブンリーブルーは今が盛りのはずでした。
 でも、今年も細菌性の病気にかかり、わずかに1、2輪が咲くだけになってしまいました。真如堂の名物にする計画だったのですが、打つ手がありません・・・。今は代わりのコスモスが人目を惹いています。
 懲りずに、またも来年チャレンジです!!
 酔芙蓉もまだ見頃です。暑い日には1日で白から濃いピンクに変わり、涼しい日には1日目は白から薄いピンク、2日目に濃いピンクに変わっていきます。花の色でその日の暑さを追認するなんて、面白いですよ。
 先月の15・16日の大雨以来、雨が降っていないので、境内はカラカラに乾いています。明日は少しオシメリもありそう。でも、運動会やお出かけの方もあるでしょうから、できれば夜の間にサッと降ってくれれば有り難いです。
 秋の佳き日を、存分にお楽しみください。




       秋   の   蝶    山   に   私   を    置   き   去   り   ぬ          阿部みどり女