9/22版 




           早朝の秋空 / ひっそり静かな参道     マウスを載せれば写真が変わります

 清々しい秋の日和となりました。
 小学校などで運動会を催しているのを、よく目にします。朝晩は過ごしやすいですが、昼間はまだ30度を越える日が多いので、運動会を見に行く保護者の方々も大変でしょう。
 でも、そういう光景などを目にするに付け、「秋だなぁ〜」と思います。
 台風が過ぎ去ってから空の様子が一変し、先日の中秋の名月もすばらしい月を愛でることができました。
 台風18号は京都に大きな爪痕を残していきました。皆さんが一番驚かれたのは橋桁まで水に浸かりそうな渡月橋や嵐山界隈の浸水の光景だったのではないでしょうか? 真如堂は何も被害を受けませんでしたが、東山の裾にある寺々では様々な被害が出ました。また、日が経つにつれ、あそこで川が溢れた、水に浸かったという話をいくつも聞きました。マスコミで取り上げられたのは、本当にごく一部でした。
 嵐で折れた小枝などの掃除もようやく一段落した境内には、お彼岸の墓参をされる方が三々五々お越しになって、普段よりも人の行き来が多くなっています。
 墓参をするにもちょうどよい秋晴れが続いています。



         天  高  し   歩  く  と  道  が   伸  び  る  な  り         池田澄子





        彼岸花の作る道 / 咲きこぼれる萩   マウスを載せれば写真が変わります
 今年は彼岸花が、ちょうど中日に合わせたように咲いてくれました。
 今年は従来からあった株が早く咲き、去年長崎から購入した球根が少し遅れて咲いています。去年とは逆転。どうしてなのでしょう?
 この花は、日陰で見るよりも陽の当たっている時に見るのが一番。花に艶があって、陽が当たると光輝くようですし、陽を透かして見ても実に綺麗。
 鱗茎に含まれるガランタミンはアルツハイマー病の治療薬として利用されているとか。我がためにも、もっとたくさん境内に植えておかなきゃ!
 萩も見頃。境内のあちらこちらで咲いています。
 少し前にタウン紙から「真如堂を萩の名所として紹介したい」という問い合わせがありましたが、「名所というほどではないですよ」といったんはお断りしました。「どうしても」とおっしゃり、先日掲載されて、問い合わせなども時々あります。
 今から思うと、「梨木神社がマンション建設でニュースになっているので、取り上げにくくなったのかなぁ」と、「どうしても」の理由を推察しています。

             藤袴、見頃ですく / 塔に向かう くす玉酔芙蓉   マウスを載せると写真が変わります
 藤袴も今が盛りです。台風の時には、バリケード用のコーンとバーで倒れないように養生したので、幸い被害を受けることもなく、大きすぎず小さすぎず、ちょうどよい大きさに育って花を咲かせてくれました。
 最近は、この花の写真を撮りに来る人が増えました。派手な花ではないので、あまり写真映えしないのですが、群れていると存在感もあります。
 後は、早く涼しくなって、アサギマダラが飛来しているのを待つばかり。蝶を見る度に、「あっ!」とめが釘付けになっています。
 遅れていた本堂正面脇の酔芙蓉が咲き始めました。形や色が複雑な‘くす玉’咲きです。
 この花と三重塔を映した写真をカレンダーに使いたいと文化財保護の団体から申し入れがあり、カメラマンに開花状況などを報告しているのですが、パッと大輪に咲くわけではないので、これもまた写真映えしないように思います。どうされるでしょう・・・。
 弱ったもみじの葉が紅く色付いているのを、‘紅葉しています’と書いているブログを見かけますが、本当の紅葉はまだまだ。せっかくのいい季節ですから、ゆっくり進んでもらわないと勿体ないです。
 お茶とスイーツ持参で、ぜひ境内にお越しください!




     曼  珠  沙  華   ひ  し  め  い  て   声  な  か  り  け  り          大串 章