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                  これからが夏本番の境内        マウスを載せれば写真が変わります

 本当に梅雨明けをしたような夏空が、ようやく戻って来ました。この1週間は、2日に1日は雨だった気がします。お陰で、水撒きからは開放されましたが・・・。
 今日の最高気温はまだ33.6度でしたが、日曜日以降はどんどん上がり、36度ぐらいの日が続く予報。7日は立秋ですが、本当に名ばかりになりそうです。
 でも、平年値では、今頃が一番暑く、立秋を境に気温は少しずつ下がり始めます。これからお盆も本番。少しでも涼しくなってくれるように期待しています。
 境内の様子も、一時の少雨を契機に、少し変わりました。生き生きとした緑色をしていた木々たちの色が、少し精彩を欠き、木によっては紅葉し始めたかのように赤くなっています。
 蝉の声はうるさいほどでもありません。時折、蝉取りをしている親子連れを見かけますが、‘成果’はあまり思わしくなさそう。蝉の姿も、そんなに見かけません。ひょっとしたら、例年よりも蝉が少ないのか、雨続きで出遅れているのかも知れません。
 さぁ、夏本番! 皆さんは、いかがおすごしになりますか?



      片  蔭  を   う  な  だ  れ  て  ゆ  く   た  の  し  さ  あ  り       西垣 脩






           桔梗の紫に心奪われ… / 小さな小さな茸     マウスを載せれば写真が変わります
 ここしばらくの間、本坊書院や各塔頭には、お盆前の庭木の手入れに植木屋さんが入れ替わり入っておられました。
 自坊の庭も一昨日手入れをして貰い、散髪をした後のようにサッパリ、涼しげになりました。
 植木屋さんが手入れした後の庭の雰囲気って、大好きです。
 ある時は思いきってバッサリと、そうかと思うと、もう少し切ってもいいのではないかなぁと思う時もあります。植木屋さんは、「ここで切れば、またこの辺りから芽が吹いてくる」と、剪定をした後の姿を思い浮かべ、予測しながら鋏を入れています。そういう意味では、剪定後すぐはまだ‘未完成’です。
 「ここから芽吹く」「こっちへ延びていくだろう」などと、木の‘行動’を予想して手入れをした植木屋さんの技が見えるのも、剪定後すぐの庭が大好きな理由です。
 剪定後の庭に、桔梗の紫が実に鮮やかです。万葉集の中で山上憶良が、七草として「萩の花 尾花葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」と歌っているあさがおは、この桔梗であろうということです。七草の他の花よりも、早く咲きますね。
 それにしても、いい色です!
 ふと、エゴノキの根元を見ると、小さな茸がいくつか生えていました。雨が多かったので生えてきたのでしょうが、これからは晴天続き。きっと、堪らず消えていくでしょう。かわいい茸でした。

         早朝の光の中の木槿 / 極楽池の‘極楽の花’     マウスを載せると写真が変わります
 境内では、相変わらず、木槿の花が絶好調です。
 今年は本当に綺麗です。今日は、木槿の写真を撮っている人を何人も見かけました。去年の8月下旬、NHKが歳時記の1カットとして木槿を撮りに来ましたが、その時は、花も時期的に精彩を欠いていました。撮るなら、今です!
 今朝、真如堂から会津墓地の前を通り、黒谷の蓮池を見に行きました。夏は何といっても蓮です。
 会津墓地の前のお寺、西雲寺さんにも蓮の鉢がずらりと並んでいますが、今朝咲いていたのは5輪ほどでした。ここには珍しい蓮もたくさんあります。
 文殊塔の前の長い石段を下って行くと、蓮池があり、「極楽橋」が架かっています。9年前に改修された石造の橋です。
 この池は、江戸時代の『都花月名所』に蓮の名所と謳われているそうですが、10年数年ほど前までは土砂が流れ込んで、蓮など1株もありませんでした。それを整備改修され、今ではたくさんの蓮が咲いています。西雲寺さんとこの蓮池に来るのが、ボクの夏の散歩の目的です。
 極楽橋から見る蓮は、数は多くありませんでしたが、朝日に透かされてそれはもう綺麗。さすが、「極楽橋」です。
 しばらくは酷暑の日々が続きますが、水分を摂りながら、夏ならではの花や景色を見て、大いに楽しみましょう!  




       蓮  の  花   夢  よ  り  す  こ  し   遠  く  か  な          山田六甲