6/14版
相変わらずのカラカラ天気。頼みにしていた台風も空振りで、観測データーの記録は「−」か「0.0」。雨量の「0.0」というのは、降ったには降ったけれど0.5mmに達しないということ。まぁ、降っていないということです。
樹に近付いても、花の色が派手ではないので、花が咲いていることに気付かない人すらおられます。さらに近付いて樹下に入ると、何万という小さな花! その花の数に圧倒され、花に包まれているような感じさえ味わえます。 満開の菩提樹がたくさんの人に愛でてもらえるのはとてもうれしいですが、新聞やテレビを見て来た人の中には、‘いつもの’菩提樹を愛する人とは違う人たちもいて、中には花をちぎったり枝を折ったりするような人、いつもながら傍若無人に写真を撮る人もいます。 DJポリスに来てもらって、「花を盗ったりすれば、菩提樹鑑賞も後味の悪いものになってしまいます」と呼びかけて欲しいものです。 菩 提 樹 の 花 の 樹 海 へ 蜂 放 つ 石昌子
でも、まだわずかに咲いているだけなので、菩提樹に気を取られて、沙羅を見落としてしまう人も少なくありません。 無憂樹、菩提樹、沙羅を仏教の「三聖樹」と呼びます。無憂樹は、お釈迦さまの生母摩耶夫人が手を触れた時にお釈迦さまが誕生された樹。菩提樹はお釈迦さまその樹下で悟りを開かれた樹。沙羅はガンジス川支流の沙羅樹の林の中で、釈尊が入滅された樹です。 無憂樹はさておき、菩提樹も沙羅も、こうして本堂の前にありますが、実は両方共にインドのそれとは異なっています。‘本物’の菩提樹や沙羅、そして無憂樹も日本では育たないのです。そこで、葉っぱが少し似ていたり、朝咲いて夕方には落ちる儚さなどから、他の木を充たわけです。ほとんどの人は‘本物’と信じて疑わないわけですから、遠い昔にこれらの樹を選んで命名した人はよほど才があったのでしょう。 さて、いつもなら生き生きとしている紫陽花ですが、さすがに今年は花も葉もうな垂れてしまっています。梅雨の時期に、水やりをしなければいけないなんて・・・。 山紫陽花が終盤を迎え、これからはオーソドックスな紫陽花が見頃を迎えます。みずみずしく綺麗に咲くかどうかは雨次第。皆さんから挿し穂をいただいて、何年かかかってようやく今年初めて花を咲かせるものも少なくありません。 どうか、雨が降ってくれますように・・・。 よ ろ こ び は い つ も だ し ぬ け 沙 羅 の 花 長崎小夜子
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