5/3版
連休後半の初日。今日も寒い朝でした。最低気温は5.6度と3月下旬並み。最高気温は20.2度と4月20日頃の気温でした。
「今しか見られない」、そんな一期一会の風景。「うわぁー」と緑の天井の色に思わず感嘆したり、それぞれに異なる木々の葉の色に‘個性’や‘いのち’を、歩く度に実感します。「こんな場にいられる自分は何と幸せなのか」と、噛みしめる瞬間でもあります。 「秋はきれいだろうねぇ」と話しながら歩いている人に出会うと、「そんな先のことを言ってないで、今を楽しまないでどうするの!」と、思わず突っ込みたくなる関西人気質です。 春 と 夏 と 手 さ へ 行 き か ふ 更 衣 上島鬼貫
花の木は、実にいろいろな‘色’を見せてくれる木です。春、どの木にも先んじて真っ赤な花を咲かせますし、翼の付いたその実が熟するとピンク色になってクルクル回りながら飛び回ります。夏にはカナダの国旗のような形の葉の緑が美しく、紅葉の美しさは言うまでもありません。 そんな、四季折々に楽しませてくれる花の木。今は枝いっぱいに付いている種がピンクに熟して落ち始め、同時に新しい葉が開いてきている状態です。このピンクの種に日が当たると、それはまた綺麗ですし、クルクル回り落ちる種を手でキャッチするのも愉快です。 もみじも負けじと、もう種を付けている木があります。カエデ科の仲間は‘いらち’なのかも知れません。
自坊の庭では、花水木の白と蓮華つつじの赤、五色椿のいろいろな花の共演がとても賑やかです。自坊へ帰る時、蓮華つつじの花が日の光に透かされて目にも鮮やかなのが土塀越しに見えました。でも、目で見たようには撮れませんね・・・。 ボクが職員さんたちの意見を聞きながら、古瓦などを並べて作った本坊の書院では、つぼさんご(ヒューケラ)の花が咲き出しました。つぼさんごはユキノシタ科の植物で、周りには白い花を咲かせる日本の雪の下を配しました。もう少し成長すれば、この庭でも紅白の花が楽しめるでしょう。 また、書院の庭から塀越しに見えるナンジャモンジャの木も、花を咲かせ始めようとしています。少し珍しい木だからか、「もう咲いていますか?」という問い合わせの電話が2本あったとか。毎年5月の連休に満開になるのですが、今年は少し遅れています。 自坊の前を通ると、時おり甘〜い香りがするのはオガタマ(唐種招霊)の花。ごく地味な花なので、どこに花があって香っているのか、ほとんどの方はおわかりにならないでしょう。香りを辿って探してみてください。熟し切ったバナナの香りです。 「今度はどの花が咲くかな?」と楽しみな境内。連休の佳き日をお過ごしください。5日は立夏です。 行 く 春 や 鳥 啼 き 魚 の 目 は 泪 松尾芭蕉
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