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朝起きて、「おー寒ぅー」という言葉が思わず口から出ました。蓮鉢を見ると、しっかり氷が張っています。後で、気象台の記録を見ると、−1.3度。境内では−2度ほどだったのでしょう。寒いはずです。
本堂裏の山茱萸は、もう満開です。「見頃はいつ頃ですか?」と問い合わせがあった時には、「例年は、だいたいお彼岸の頃ですねぇ」とお答えしていますが、今年は少し早いかも知れません。 満開になっても、「わぁー!」というほどの派手さがないのが、ちょっとかわいそうな気もします。写真を撮っている人はほとんどいませんが、‘玄人好みの美しさ’とでもいうところでしょうか。 馬酔木も一気にほぼ満開になりました。でも、この花もまず写真に収めている人はいません。白く小さな花なので、目立たないのでしょうね。 馬酔木にしてはかなり大きな木ですが、もう寿命なのか、毎年枝枯れがひどくて心配しています。昨年、この木の上を覆っていた桧の枝打ちをしたので、日当たりがかなり改善されました。元気を出してくれるよう祈っています。
北参道を上がって来たところ、大師堂の前に咲くこの紅梅に目を留めない人は、まずいません。カメラを向ける人も多いです。 梅の花弁は満開よりも、6〜7分先の頃が色も濃くていいですね。満開になると、色褪せてしまいます。 今は蕾のもの、開き切ったものなどが交ざって、ちょうどいい頃かも知れません。 大玄関の前や池の淵で、小さいながらも紅く目立っているのは、玄海つつじ。数年前に植えた小木ですが、日当たりがさほどよくないところでも、見事に咲いてくれるので、うれしい限りです。また、桜に先立って咲いてくれるので、時期的にも有り難いです。もう少し増やそうかな・・・。 やはり、紅い花は得ですねぇ。
侘助には多くの種類があります。この冬から春にかけては、一昨年に買い求めた数種類のこの幼木を室内に持ち込んで、存分に花を楽しませてもらいました。派手すぎず、気品があって凛としていて、いいですねぇ〜 これももう少し増やそうかな・・・。 気品があるといえば、水仙もそうではないでしょうか? 今が満開です。 水仙の学名は‘Narcissus’。ギリシャ神話の美少年の名前で、泉に映った自分の姿に恋をして毎日見つめ続けていたら、いつの間にか1本の花になってしまったという逸話に由来します。そう、‘ナルシスト’の語源です。 ボクはこの日本水仙が好きですが、もともとの原産地は地中海沿岸で、室町時代以前に中国を経由して日本に入ったと考えられているそうです。意外でしょう? 日曜日は、もう彼岸の入り。お中日の頃には、いろいろな花がさらに咲き進んでいることでしょう。 さぁ、春本番。野に山に、お墓に参りましょう! あっ、今日は涅槃会でした! お 涅 槃 や 椿 は 赤 き 血 を 貰 ひ 櫛原希伊子
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