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              さほど冬と変わりなし / 黄なるかな、山茱萸の花  マウスを載せれば写真が変わります

 一気に春の陽気となりました。昨日の最高気温は20.4度、今日も19.4度と4月中旬の暖かさ。
 今日はほぼ1日中曇りがちでしたが、昨今のことですから、この曇りの原因は、黄砂? 花粉? PM2.5? と考えてしまいます。
 京都では、まだ黄砂は観測されていないようですが、週末にはやって来そう。花粉は、今日もかなり飛んでいたようです。
 涅槃図の特別公開とこの陽気で、境内を訪れる人は一気に増えましたが、マスクをしている人を多く見かけました。目を擦りながら歩いている人、境内に響き渡るような大きなクシャミが止まらない人も・・・お気の毒でした。
 それでもあたたかくなると、出かけたくなりますね。





     美   し   き   名   を   病   み   て   を   り   花   粉   症          井上禄子





            桃? いえ、紅梅 / さらさどうだんつつじ     マウスを載せれば写真が変わります
 あたたかい日が続いても、境内の様子はそう急には変わりません。遠景写真をご覧いただいても、冬の景色か春の光景か、おわかりになりにくいと思います。
 ただ、見慣れた方は、苔の色が変わって来たことやもみじの枝先などに赤みが増してきたことをお気づきになるかも知れません。境内の色調は、冬のモノトーンから少し彩りのあるものへと変わってきました。
 花の数も、少しずつ増えてきています。山茱萸さんしゅゆは、遠くから見ても黄色く見えるようになってきました。自坊前の紅梅は際立って紅いですし、元三大師堂前の紅梅の蕾もいつ咲き出してもおかしくないほど膨らんで来ました。
 馬酔木も、まだ盛りではありませんが、かなり咲いて来ました。
 昨日、境内で初めて鴬の初鳴きを聞きました。犬の散歩をしている人に聞くと、既にもう少し前にお聞きになったとか。  余談ですが、京都地方気象台の生物季節観測では、鴬の初鳴きは平年3月1日。今年はまだ観測されていないそうです。でも、気象台の近くに住む鴬にも‘気分’や‘都合’があるでしょうし、歳を取ったら動きが緩慢になるかも知れませんよねぇ。


              ぽつり咲く椿 / いつかは水仙の群れに    マウスを載せると写真が変わります
 先日、職員さんから、「『ホームページで見ましたが、椿はどこに咲いていますか?』と尋ねられました。どこの写真を載せられましたか?」と聞かれました。
 花のアップの写真を載せるのも善し悪しですね。ご覧になった方の中には、「いっぱい咲いているんだ!」と思われる人もおられるようです。
 一斉に咲く種類もあれば、少しずつ咲いていく品種もありますが、この椿にいま付いている花は4〜5輪です。よ〜く探していただかないと、見つからないと思います。
 水仙はたくさん咲いて来ました。今日、鐘楼に立つと、甘い香りが漂ってきて、何とも幸せな気分になりました。今年、来年、再来年と、どんどん増えて行ってくれるとうれしいです。
 明日以降は、気温が上がったり下がったりするそうです。着る服に悩んだり、体調を崩す人も出てくるかも知れません。どうかお大事に。




    其   の   に   ほ   ひ    桃   よ   り   白   し    水   仙   花         松尾芭蕉