12/7版
とても寒い朝になりました。境内で氷が張るのは、今日が2回目。氷点下2度ぐらいだったでしょうか? まだ厳しい寒さに慣れていないので、指先などがこわばりました。
落ち葉の掃除などをしながら境内のもみじを眺めていると、日の差し方によって、息を呑むほどにきれいな時に出会えます。でも、雲が光を遮ると、一瞬にしてその景色は変わってしまいます。 せかっくお越しになったのに、ほとんど何も残っていない木々を見て落胆されていた方が、わずかに残った、でも最高に輝いているその瞬間をご覧になって、「あ−、来てよかったぁ」と帰って行かれると、こちらもホッとします。 毎日見ているボクでさえ、「この一瞬にここにいてよかった」と、その都度満足します。 例年、ほぼ決まった木が、最後の最後まできれいな紅葉をピンポイントのように残しておいてくれます。本当に有り難いです。 冬 紅 葉 冬 の ひ か り を あ つ め け り 久保田万太郎
訪れる人が少なくなった今週から、本堂裏の垣根の中の敷きもみじなどの‘見どころ’はそのままに、本格的に落ち葉掃除を始めました。その量たるや、圧倒的です。 まずはブロアで落ち葉を吹き集め、1メートル四方のフレキシブル・コンテナバッグに入れて、本堂の裏などに集積。ある程度溜まると、近くの総合支援学校にピストン運送して、畑の堆肥や茸の培地に使ってもらいます。 かつては焼却していましたが、今は環境保護のために止め、また焼却場に持っていったこともありましたが、遠くて断念。総合支援学校との間に循環サイクルが出来て、本当に大助かりです。 ブロアの作業を物珍しそうに見ている方や「この落ち葉はどうされるのですか?」と尋ねる人、せっかく集めた落ち葉を蹴散らして遊ぶ小学生の群れ。何だかほっこりする光景です。
境内をグルッと歩いていると、寒椿や山茶花の花がとても綺麗に咲き、散っていました。落ち葉の蔭では、すみれの花を見つけました! 吉祥蘭も咲いています。 自坊の千両の実のなんと鮮やかで艶やかなこと! これでは鳥が食べたくなっても罪に問えません。 葉を落とした木々は、枝の形を顕わに見せてくれています。境内の色も緑から赤へ、そして次第にモノトーンの世界へ。季節の移ろいを実感します。これからしばらくは木々たちの冬の休息の時間です。 美しいけれど喧噪の紅葉期。寒いけれど凛とした、心落ち着く季節がやってきます。 皆さま、お風邪など召されませんように。 掃 く 落 葉 掃 か ぬ 落 葉 も 庭 の も の 稲畑汀子
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