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         まだ薄暗い正面参道 / 少し余裕が出てきた境内  マウスを載せれば写真が変わります

 どんよりしたお天気の1日でした。
 終盤を迎えた紅葉も、晴れていれば少しはきれいに見えたのでしょうが、曇っていては色も冴えません。
 最初は「10年に1度か」と思った色付きも、後半は芳しくなく、例年は見どころになる場所でさえ、逆に今年はあまりきれいではありません。ちょっと残念な結果になってしまいました。
 紅葉の人出も今日はめっきりと減りました。明日明後日の土日を過ぎれば、一気に人影が少なくなるでしょう。
 例年なら、「12月10日頃までは見られますよ」とお誘いしますが、今年は・・・。残っている紅葉には、ちょっと‘及第点’を付けられません。毎年見ているボクなどは紅葉の‘及第点’が高か過ぎるのかも知れませんが・・・。
 こんな年もありますねぇ。


        自坊の庭の真っ赤な紅葉 / 色の冴えない本堂裏   マウスを載せれば写真が変わります
 人や車が減って移動が楽になってきたのか、ツアーの滞在時間に少し余裕が出てきたように思います。
 京都在住の人は紅葉期の混雑ぶりを知っているので、それを見越して出かけたり、なるべく出控えたりしますが、ツアーは出来るだけ多くの所を回ろうと行程をたてます。
 真如堂に来て、その後は鷹峯で昼食。それから東福寺に行って、永観堂を回って帰途に就くなどと、ずいぶん無駄なコースを辿っているツアーを見かけます。一度も来たことがないアルバイトのガイドさんが道案内をしていることもよくあります。
 長い時間掛けて移動してきても、滞在時間はごくわずか。「10分後に集合してください」と言われている人たちを見ると、本当にお気の毒です。
 ツアーは便利で安価ですが、そんな様子を見ていると、「決してツアーなどには参加すまい」と思ってしまいます。


銀杏落ち葉の向こうはもみじ落ち葉 / 落ち葉の中では目立つシロクロ マウスを載せると写真が変わります
 今年はずいぶん早くから落ち葉掃除を始めています。
 何度か落ち葉を回収しましたが、回収する量よりも落ちるほうが多くて、今はあちこちに落ち葉の吹きだまりのようなものが出来ています。
 朝から夕方まで人が多いと、なかなか掃除をすることが出来ません。参道に落ちている葉を両脇に吹き飛ばすのがせいぜいで、集めようと思っているうちに大勢の人が来て出来なくなってしまいます。
 生垣の中などは掃除がまったく手付かずなので、敷き落ち葉が楽しめます。でも、落ちてから日が経つと落ち葉もカラカラに乾いてしまって、美しい色も褪せてしまいます。そろそろ回収しないと・・・。
 来週になったら、本格的に回収作業を始めるとしましょう。落ち葉は総合支援学校へピストン運送して、畑の堆肥にしてもらいます。
 もうそんな時期になってきたのですねぇ。明日から師走です。




     冬   紅   葉   置   き   忘   れ   た   る   古   財   布         三輪慶子






           何度見てもいい野路菊 / 石蕗と瓦の延べ段    マウスを載せれば写真が変わります
 ‘紅’に回り中を取り囲まれていると、他の色を見たくなってしまいます。今は、木々を見ても‘紅’、地面を見ても‘紅’で、満腹気味です。
 そんな中、正面参道や本坊前に植えられた野路菊の白い花を見ると、本当にホッとします。その白の清楚なこと。
 先日、毎朝犬の散歩をされている方が、「境内にいろいろな花が増えましたねぇ。よかったら、うちにある野菊も植えてください」と言って、後刻、‘菊渓菊’の株を持ってきてくださいました。さぁ、来年はこれを挿し芽で増やして植えましょう!
 自坊では、まだ石蕗が咲いています。苔の緑、石蕗の花の黄色もいいものですねぇ。
 野紺菊の淡紫色もきれいなので、植えたいですし、ポットに植えた山吹も定植しないと。酔芙蓉の挿し芽の準備も・・・。心はもう来年の園芸計画です!
 さて、今年ももうあと1ヶ月。大変です!




     紅   葉   々   を   ち   ら   し   か   け   て   や   残   る   菊         立花北枝