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                  雨に洗われる紅葉        マウスを載せれば写真が変わります

 明るくなってから暗くなるまで、ずっと雨の1日でした。今日1日の降水量は約40ミリ。特に3時頃には結構強く降りました。
 せっかく紅葉見物に来られた方もずぶ濡れで、靴が‘浸水’した人が本堂にあがって来られるので、本堂の廊下や内陣の畳まで色が変わるほど濡れてしまいました。靴下を絞ったら水が滴ったかも知れません。
 個人の方はこの天気に出控えた人も多かったでしょうが、ツアーは台風でもない限り来られますし、ほとんどが中高年ですから、お気の毒でした。
 もちろん、紅葉も晴れている時に比べればやはり色が冴えませんでしたが、お天気だけはどうにもしようがありません。
 「雨に濡れた紅葉もまたきれいですよ」と説明の時に申し上げておきました。


                毎日こんな景色が見られる幸せ        マウスを載せれば写真が変わります
 「紅葉はどんな感じですか?」「どうやっていけばいいのですか?」という電話の応対に追われています。早朝から夜までかかってきますが、拝観受付時間以外は出ません。切りがないのです。
 紅葉は見頃です!
 細かくいうと、紅葉の見頃は境内の場所や木によっても違います。境内に植わっている約300本のもみじやかえでそれぞれに見頃があります。
 花の木たちは、もうかなり落葉しました。本堂の北側あたりのもみじもピークを過ぎた感がします。色付き方が例年とは違う木もあります。正面参道はかなり色付いてきましたが、本堂の裏はまだまだこれからです。
 共通しているのは、色付き方が例年よりも1週間程度早いことです。
 京都府立植物園で人気のフウの紅葉が今年はやはり10日ほど早いと、ラジオで言っていました。
 今年の紅葉は駆け足のようですね。




     ま   ぎ   る   ゝ   や   笠   も   紅   葉   も   雨   の   音          夏目成美






          落ち葉と語るベンチ / 野路菊にほっとする     マウスを載せると写真が変わります
 素晴らしい紅葉の景色を逃すまいと、境内に出る時は必ずカメラを持っていく毎日ですが、人が多くて景色の中に必ず人が入ってしまい、写真を撮るのも難しくなってきました。
 早朝はまだ人も少ないですが、今日のような雨の日には光がありません。
 落ち葉の中にポツンと取り残されたベンチを見つけました。濡れているベンチに座る人はありません。でも、色とりどりの落ち葉に囲まれた主のいないベンチは、少しもさみしそうではありませんでした。
 振り返るとツアーの旗に従って歩く人の列。まるで違う世界にようにも思えました。
 野路菊のまわりにも人影はありません。来る人来る人、みな紅葉にばかり目が行っています。
 圧倒的な紅葉を見て少し疲れた時には、こんな白く可憐な花の存在が殊の外有り難く思えてくるから不思議です。


         水琴窟のある庭を見ながら(もちろん聞けます)    マウスを載せれば写真が変わります
 自坊では、紅葉期恒例の「かふぇ水琴窟」が始まっています。今年で7年目になるでしょうか。
 今年は京都市内にある5つの障害者社会福祉事業所が共同で運営して、11月14日〜12月6日(閉店日あり)まで、コーヒーや紅茶などのお店をしています。自主製品の販売も行っています。
 紅葉期、真如堂にはたくさんの人が訪れます。その方たちにほっとしてもらう場所を提供するとともに、障碍をもつ人たちの社会参加や就労支援を目的としています。
 たどたどしい接客かも知れませんが、みな一所懸命働いています。紅葉を見に来られた時には、ぜひお立ちよりください。
 今日もカフェの看板を見ながら、「コーヒーが飲みたいけど、集合時間まで時間がないなぁ」と言いながら通り過ぎていく方がおられました。
 紅葉の境内、できればゆっくりと、時間の移ろいと共に変わっていく景色をお楽しみください。
 まだ当分の間、紅葉が楽しめますよ!




       紅   葉   散   る   や   筧   の   中   を   水   は   行   き          尾崎迷堂