9/7版
9月に入って、雨の恵みを享けることが多くなりました。7日のうち、4日は雨量が観測されています。昨日も今日も、夕方頃になるとゴロゴロと鳴り始めて、ザァーッと夕立が降りました。季節が変わりつつある頃であることを思わせます。
境内には10本ほどの酔芙蓉がありますが、1本を除いては、今年定植したものです。植えたばかりでも一気に成長して花を咲かせるのが酔芙蓉のいいところ。それが狙いでした。 一重、八重、くす玉の3種の株があり、今は一重と八重が開花。くす玉も数日中に咲き出します。 3種のうち、どれが好みかは意見の分かれるところでしょうが、ボクは一重のシンプルさが好きです。 朝は白く、夕方になると酔ったかのように赤くなるので「酔芙蓉」と呼ぶのですが、八重は花全体が白から淡いピンク〜ピンク〜濃いピンクと変わっていきます。一重はピンクのストライプが入ってきて、やがてピンクに染まっていきます。ストライプの入り具合が何とも洒落ています。 数日前から、葉に虫が目立つようになってきました。花を見つつ、虫を捕るのが日課です。 毛虫などの活動も活発になってきました。虫たちも秋を感じて食欲が増してきたのかも知れません。
代わりに植えたのはコスモス。風に揺らぎにくいほど背の低い品種ですが、茶所前が少し華やかになりました。 正面参道を登ってきたら可愛い花が咲いていた。常にそんな景色を作るために、次は11月頃に小菊に植え替えです。それまでの‘繋ぎ’がいるかも知れません。 藤袴が咲き進んできました。風にそよぐ藤袴は何とも優雅。この花が万葉集にも詠まれた秋の七草の一つだと思うと、なおいっそうのその思いが強くなります。 開花しだして以来ほぼ毎日、ボクは「アサギマダラはまだ来ないかなぁ」と見回しています。 アサギマダラは、夏に日本本土で生まれ、秋になると南西諸島や台湾まで南下。繁殖した子孫が春に北上して、再び日本にやってきます。大移動をする渡り蝶です。ふわふわ飛ぶその姿のどこに、それほどの力があるのだろうと思います。 そのアサギマダラが大好きな花がこの藤袴。涼しくなると、高地から降りて、藤袴を目がけてやってくるのです。 「来た来た!」と見つけると、職員さんも仕事そっちのけで見入ってしまいます。そんな日も、そう遠くなさそうです。 今日は白露。9日は、一応、重陽の節句です。 風 の 無 き 時 も コ ス モ ス な り し か な 粟津松彩子
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