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         緑の濃くなった境内 / 防災工事、続行中     マウスを載せれば写真が変わります

 今日から6月。僧衣も夏物に替わりました。でも、今日は蒸し暑く、見かけよりは涼しくない僧衣を着ていると、額に汗をかきました。
 昨日まではこれほど湿気が多くなかったのですが、今日は梅雨入りを予感させるような湿度。
 そういえば、去年は5月26日に近畿地方が梅雨入り。平年より12日早く、統計を取り始めた1951年以降では2番目タイの早さでした。
 さて、今年はどうなるのでしょう?
 雨が降るなら降るでいいのですが、「雨漏りしていないだろうか?」「溝が詰まっていないだろうか?」「樋があふれていないだろうか?」と、つい気になります。田んぼの様子を見に行って足を滑らせてなどということを時々聞きますが、その気持ちはよくわかります。


           緑に包まれた鐘楼 / 木陰の参道     マウスを載せれば写真が変わります
 境内の緑はますます色濃くなりました。そろそろ‘新緑’という冠を返上してもいいだろうと思いますが、真夏などと比べるとまだまだ色鮮やか。見慣れてない人には、まだ‘新緑’と映るかも知れません。
 最近、新緑の頃に訪れる人が多くなったように感じます。JR東海などの‘青もみじ’のキャンペーンのお陰か、新緑の素晴らしさに気づく人が増えたのかわかりませんが、実に魅力的な季節です。
 でも、梅雨に入ると、虫なども増え、境内のベンチに座っていても薄暗く、快適さは減ってしまいます。逆に、晴れ間がなおいっそう有り難く感じられてきますが・・・。
 この1週間は、梅雨入り前の最後の‘新緑’を楽しむチャンスかも知れません。ベンチでおやつでも召し上がって、ゆっくりお過ごしください。




     更   衣   か   く   て   古   り   ゆ   く   月   日   か   な          岡安仁義






              皐月と弁天祠 / 日々膨らむ菩提樹の蕾   マウスを載せると写真が変わります
 境内では皐月が見頃です。緑の中に赤く見えるものがあったら、それが皐月です。
 皐月はよく日の当たる場所でないと花付きがよくありませんが、いろいろな木々の茂った境内には、そんな場所はあまり多くありません。新しい花木を植えるときも、半日陰でも花が咲くものを選びます。境内に皐月が多くないのは、そんな理由からかも知れません。
 本堂前の菩提樹や沙羅は、まだまだです。
 手の届く高さにある菩提樹の蕾や葉に、多くの人が手を触れていかれます。遠目に見ていてもちょっと心配。あと2週間もすれば咲き出しますから、いまはそっとしておいて欲しいのですが・・・。


            書院の蹲と紫陽花 / 静かに咲く七段花    マウスを載せれば写真が変わります
 山紫陽花が、一つ、また一つと咲いて来ました。
 大きく目を見張るほど鮮やかな色の紫陽花も魅力的ですが、小さく、しかしながら深い色合いの山紫陽花は、静かな境内にはよく似合います。
 宝蔵裏の準備段階中の紫陽花園でも、山紫陽花が数種咲いています。
 見栄えもしない日陰のこの場所を何とかしたいと、以前から考えていましたが、去年から行っている防災工事の残土の再利用、宝蔵屋根の保護のための桧の枝打ち、ボクが差し芽をして増やしていた紫陽花の株などがちょうどよいタイミングで出会い、新しい紫陽花園が出来つつあります。
 紫陽花の株がまだ完全には活着していないので、この夏の水管理が大変ですが、大きく育てて、来年には皆さんにお披露目したいと思います。
 四季折々の花の楽しめる真如堂を目指して・・・。




   さ  あ  降  っ  て   降  っ  て  ふ  っ  て  と  待  つ  紫  陽  花       桑原敏枝