5/18版
相変わらず不安定なお天気が続いています。
本堂の中は少しヒンヤリしていて、受付をしてくださっていた女性は、「今日は寒おすなぁ」と温かいお茶を飲んでおられました。 読経の合間に、境内からは障子越しに幼稚園の子供たちのにぎやかな声が聞こえてきました。新緑の中の‘プチ遠足’なのでしょうか? 最初、本堂の前から聞こえていたその声は、次第に横に移り、最後は斜め後ろに移って、だんだんと疎くなっていきました。子供たちの動く様子が、手に取るようにわかり、愉快でした。 午後もウイークデイにしては人の姿が多く、日に透かした新緑を撮っている人を何人も見ました。 でも、新緑が好きなのは人だけではありません。虫たちもここぞとばかり、柔らかい緑に食指を伸ばしています。そろそろ虫に対する用心も必要になってくる季節です。 楽 し さ の 生 ま れ ゆ く 風 薫 る と き 稲畑汀子
「ひっそり静かで落ち着けるお寺」というのが真如堂の‘売り’なのですが、せっかくお越しくださった方が少しでも喜んでくださるような工夫も考えています。 本堂の北側はこれまでただの砂利道でしたが、最近、防災工事で出た残土を利用するなどして、‘見どころ’作りに取りかかっています。 昨日は植木屋さんに石を並べてもらいました。境内にあった石を移動させた他、不要になった自然石の墓石も活用。その墓石は、安政の大獄で投獄された幕末の有栖川宮家の家臣のものですが、あまりに立派な墓石なので処分するには忍びなく、再利用させてもらいました。 今日はそこに小さな草木を植えたり、苔を張ったりしました。しばらくすれば落ち着いて、見どころとなるでしょう。 また本堂裏の酷ーの周りには、まだ未完成ながら紫陽花園が出来つつあります。 境内にあったものや人から譲り受けたりした紫陽花をもとに、数年掛けて挿し芽で増やし、少し大きくなったところで定植したものですが、まだ背丈も低く、完成までにはまだ数年かかります。でも、半数以上の株がすでに花を付けていますので、少しはお楽しみいただけるでしょう。 「どこか変わったところがあるだろうか?」と、お楽しみに境内にお越しください。
今は自坊の門前の大きな躑躅が、一番目立っているでしょうか。それもそろそろ終盤です。 次は、6月の菩提樹と沙羅。菩提樹の蕾は先週よりも大きくなっていて、6月10日頃の開花が楽しみです。 草むらに、 子供の頃、この葉を根元から抜いて柄の芯に葉をぶら下げ、それを絡め合わせて引っ張り合って‘相撲’を取って遊びました。いかに大きく強い葉を見つけてくるかが勝敗を大きく左右しましたが、皆それぞれ秘密の‘供給場所’を持っていました。ボクのそれは便所の汲み取り口の横で、負け知らずの紫片喰をいつでも供給してくれました。今はそんな野遊びをすっかり見なくなってしまいました。 まだまだ気候が不安定です。どうか体調を崩されませんように。 若 葉 風 背 中 見 て い て い い で す か 中原幸子
|