4/27版
「こんなに素晴らしい天気の日は、年に何度もない」というほどの超快晴の1日でした。
あまりたくさんの人に来られると困りますが、せっかくの新緑を見て欲しい気もします。 今の時期は、1週間経つと、境内の様子もかなり変わっています。葉の開き方、色、輝き、匂い・・・木々それぞれに違ってきますから、それらが複雑にない交ぜになって、しかし着実に季節が進んでいく実感を醸し出しています。 昨日までは桜の蘂がしきりに降っていましたが、今日はそれが止まりました。今はもみじの花粕が雨降る如く落ちてきて、下を歩いていた人の髪に宿ったりします。こういう時、スキンヘッドはそんな隙を与えません・・・。
葉の芽吹き方、色、花の咲き方、実に千差万別なのです。それがまた境内に複雑な深みを与えてくれています。 ぐるぐると境内を何回も回っていると、芽吹くことが出来なかった枝を多く目にします。せっかく冬を越して、枝先に新芽の準備をしているのに、芽吹くことが出来なかったのです。そんな枝を見ると、とても可哀想で悲しくなります。 今日は、せっかく新芽を吹いて葉を広げつつあるのに、ボキッと折れて地面に落ちている結構太い枝を何本か目にしました。カミキリムシに穴を空けられた枝が、風のゆらぎに耐えられなくなって、いきなり折れて落ちてきたのでしょう。 美しい新緑の陰で、そんな厳しい現実を目の当たりにするのも今の季節です。 新 緑 に 吹 き も ま れ ゐ る 日 ざ し か な 深見けん二
鐘楼の周りの八重桜はそろそろ盛りを過ぎ、樹下にはピンクの花びらが積もっています。花びらの多い八重ならではの光景です。 池のところでは霧島つつじも咲き出しました。平戸つつじなども、間もなく開花です。「つつじ」とはいうものの、少し趣を異にする 余談ですが、つつじに九州の地名を冠したものが多いのはどうしてなのでしょうねぇ。 先日来、自坊の前を歩く時、甘い香りが漂って来ることが数度ありました。「 地味で目立たない花で、咲いていても見過ごしてしまいがちですが、香り立つことでは群を抜いています。香をお届けできないのが残念です。 花の写真はまた今度ご覧に入れましょう。
藤というと皆さんは花房が長く垂れる様子を思い浮かべられるでしょう? でも、この種類は藤棚の上だけで咲いていて、ほとんど垂れてきてくれません。人によっては「のぼり藤」なのだとおっしゃいますが・・・。 風情に欠けるので、花が長〜く垂れる種類を植えましたが、まだ咲くほどには成長していません。 誰かが藤棚の下に置き去りにしていった株も植えました。鉢植えなどを買ったものの、邪魔になったので、「ここに置いておけば植えてくれるだろう」と置き去りにしていったのです。同じような理由で、池に亀やブラックバスを放す人もいます。花ならまだいいですが・・・。 あと5年もしたら、それらの株も咲いてくれるでしょう。 明日からはゴールデン・ウィーク。シャガも満開。椿や蓮華も咲いています。新緑と春爛漫の境内へお越しください。 葉 桜 が 生 き よ 生 き よ と 声 か く る 相生葉留実
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