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桜の見頃が終わったかと思ったら、今日は一気に夏日となりました。昨日・今日は一気に初夏になったような気候です。
数日前までは桜の花色ばかりが目立っていましたが、日に日にもみじの新芽が大きくなり、あっという間に境内の‘色’を変えていっています。 さらに、もみじは新しい葉を広げると同時に柄を延ばして紅い花を咲かせています。ですから、もみじの梢は新緑の色とその紅い色が混ざった複雑な色に見えます。 桜の梢も、残された紅い蘂の色が目立っています。葉はまだ出ていません。 今日、朝の光に透かされた境内は、それぞれの木がそれぞれ違った色を醸し出し、何とも複雑で奥行きのある色をしていました。 桜の花の‘お祭り’が終わって、いよいよ本格的な春の到来です。 な つ か し き く ね く ね 道 や 風 光 る 市野沢弘子
京都市内でも、染井吉野に代わって、いまは御室・仁和寺の桜が見頃です。北山の常照皇寺の九重桜も、そろそろ見頃でしょうか。 一気に押し寄せた花見の人が消え、落ち着きを取り戻してきた頃に見る桜は、また格別でしょう。 鐘楼の周りの八重桜は暑苦しいほどの色とボリュームですが、石の基壇の上に上ると、ちょうど目の前に花が迫って、花に包まれたような雰囲気を味わうことができます。 今の季節に真如堂にお越しになったなら、これを見逃す手はありません。ぜひとも鐘楼へ!
木の下は無数の種がビッシリと敷き詰められたようになり、「これはなんだろう?」と不思議がる人の姿をよく見るようになります。 新長谷寺の前では、ひときわ濃いピンクの花が目を惹きます。花桃です。 左側がピンクの「菊桃」、右側が「源平枝垂れ桃」。ともにまだ小さな木です。源平は、紅・白・絞り咲きの3色咲きで、源平の合戦のごとく競い咲くところからこの名がありますが、環境やその年の気候によって、白が咲かなかったり、赤が咲かなかったり、競うように3色咲いたりします。今年はずいぶん白っぽいです。 今の境内、本当にいろいろな花が咲いていますので、キョロキョロしながら散策なさってください。いい季節ですよ!
シャガの花も咲き始めました。 シャガは中国原産で、古くに日本に渡来したのが野生化したと言われています。種ができず、根茎を横に伸ばしてどんどん広がっていきます。ですから、移植しない限りは分布しないのですが、今では全国に広がっています。花の美しさゆえに、移植をする人がおおかったのでしょうか? 葉も美しく、強健で、グランドカバーとしても役立つ草です。 自坊の前のレンゲも、次第に花数が増えてきました。 先日、和服姿の高齢の女性たちが5〜6人で、このレンゲの中に分け入っておられました。懐かしいのでしょうか? でも、折角、昨秋に種を蒔いて大切に育ててきたものを踏み荒らされては困ります。注意しようかと思っていたら、出て行ってくれました。摘んだレンゲの花を手に持って・・・。 この場所にはクローバー(シロツメグサ)も蒔いてあります。 先日、ふっと見たら、そこにあったのは四つ葉のクローバー! 難なく、一瞥で見つかるなんて、ご縁ですねぇ〜 でも、四つ葉は成長点が傷つけられたためにできた奇形で、踏みつけられる場所などで比較的よく見つけられるのだそうです。和服のオバサンたちは、前にも来ていたのかな? 明日は「穀雨」。雨が多いはずですね。明日も雨の予報なので、一日繰り上げの更新でした。 春 風 は 君 に 着 せ た い 服 の 色 森景ともね
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