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桜もそろそろ終盤。今夜から雨の予報なので、一気に終盤を迎え、明朝は花びらの波紋が見られるかも知れません。
ところで、今年の桜は白っぽいなぁ」と思う時がありませんか? 桜がピンクになるのはアントシアニンが関係していて、この量が多ければ濃いピンクになるそうです。 桜は蕾が膨らむ頃から、蕾のアントシアニンの量が増えます。そして、開花する3日前から開花日までに最大量へと増えていきます。だから、咲き始めが最もピンク色になるわけです。開花してからはアントシアニンの量は減っていき、散る頃には白っぽくなってしまいます。 アントシアニンの合成には「紫外線」が必要ですが、曇ったり雨の日が続くとアントシアニンが合成が少なくなるので、花色は白っぽくなります。また、気温が低すぎた状態が続いても、アントシアニンの合成も少なくなるそうです。 こんなふうに、その年の気候などによって、桜の花は微妙に違っているのですね。
椿にちなんだ植物の科学の話をもう一話。 「落ちざまに そこは物理学者。観察と実験の結果、木が高いほど、うつ向きよりも仰向きに落ちる花の比率が高く、木が低いと、枝を離れた花は空中で回転する間がないので、そのままにうつ向きに落ちることが多いという結果を得ます。 さらに、「この空中反転作用は花冠の特有な形態による空気の抵抗のはたらき方、花の重心の位置、花の慣性能率等によって決定されることはもちろんである。それでもし虻が花の芯の上にしがみついてそのままに落下すると、虫のために全体の重心がいくらか移動しその結果はいくらかでも上記の反転作用を減ずるようになるであろうと想像される。すなわち虻を伏せやすくなるのである」続け、「こういう瑣末な物理学的の考察をすることによってこの句の表現する自然現象の現実性が強められ、その印象が濃厚になり、従ってその詩の美しさが高まるような気がするのである」と結んでいます。 ボクは物理や化学は大の苦手でした。こんなに難しい「物理学的考察」を加えなくても、地面に落ちた椿の花弁に虻が閉じ込められた光景を想像しただけで十分面白く、素晴らしい俳句だと思います。 咲 き 満 ち て 散 る ほ か は な し 花 の 雨 稲畑汀子
今日来られた銀行の新入社員は4時半起きで、貸切バスで東京駅に向かい、新幹線に乗って、京都駅からまた貸切バス。帰りはその逆です。朝夕は車中で駅弁。昼は真如堂でお弁当でした。 4月に入社したばかりの社員を、会社ゆかりのお寺などに訪問してもらって、帰属意識やアイデンティティーを育てようというのが狙いでしょう。お役にたてたでしょうか? 同じようなリクルートスーツをまとい、似たようなビジネスバッグを持った、まだあどけなさが残る若者たちが、ぞろぞろと参詣。ボクは本堂でパワーポイントを使って、お寺の歴史などを説明しました。 来週の商社の研修は、それに座禅や作務も加わるかなりタイトなスケジュールです。 年齢から考えても信仰心などはまだないでしょうが、研修という名目であってもたくさんの若者が来てくれることはとてもうれしいことです。また、数年経って仕事に疲れた時にでも、ぶらりと訪ねてくれるといいですね。 頑張れ! フレッシュマン! 合 寄 り し と き 声 高 に 新 社 員 山崎ひさを
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