3/10版
晴れたり曇ったり、時には時雨れたりと、空模様の定まらない1日でした。まるで冬と春がせめぎ合いをしているようで、本格的な春が近いことを感じました。
境内のあちこちに植わっている椿が、順次咲き始めてきました。 去年、本堂の南側の土手を椿だらけにしようと思って植えた「太郎冠者」という椿も、数日前から咲き始めました。 太郎冠者は、織田信長の弟で茶人としても知られる有楽斎(5147〜1622)が好んだことでも知られ、別名「 自坊の「胡蝶侘助」も咲き出しました。艶やかな太郎冠者とはまた違った、清楚な可愛さです。 この木は、ビニロンの発明者で、日本の高分子化学の先駆者である桜田一郎氏から寄贈されたもので、自坊きっての名木です。 次々と色や形の違う椿が咲いてくるのがうれしく、楽しく、先日、椿専門の苗木屋さんから10数本の幼木をネット通販で買い求めました。10年経てば木も大きくなって、本堂南側の土手ではいろいろな椿の花が見られるでしょう。春の訪れが、またいっそう楽しみになります。 燃 や す べ き 今 日 の 心 や 椿 燃 ゆ 上野 泰
いつも彼岸には見頃になるのですが、梅などの開花が遅れている今年は山茱萸も遅いかも知れないと案じていました。この分なら、彼岸の中日頃には見頃になっているでしょう。墓参の折にこの花を見るのを楽しみにしている人もおられるので、一安心です。 ただ・・・写真の撮りづらい花です。 馬酔木の花が満開になってきました。この花も小さく、遠くから写真に撮ってもよくわからないことがありますが、満開になってきた今日は大丈夫です。 拝観に来られた方に、「あちらに馬酔木の花が咲いています」と説明しても「わぁー!」と感動される方もありません。静かでおとなしい印象の花ですね。
昨年、‘本物の’植木屋さんに剪定してもらい、たくさんの枝が出たので、今年は花数も多そうです。開花は昨年比2週間遅れぐらいになりそうです。 梅や他の花も今年は開花が遅れていますが、桜はこの先は寒波の影響も徐々に薄れ、暖かい日が続くようになって気温も平年並みに近づく見込みなので、開花は3月30〜31日頃、満開が4月7日頃と、ほぼ平年並みの予想になってきました。もうしばらくすれば、どんどん蕾が膨らんでいくでしょう。 明日は東日本大震災から1年目。お亡くなりになった方のご冥福をお祈り申し上げ、今なお辛い思いをされている方々に心より御見舞い申し上げます。 テレビでは1年前の光景が繰り返し流れています。ご覧になって辛くなった方は、お花の写真でどうかお気持ちを安らげてください。 紅 梅 の 満 を 持 し を る 蕾 か な 下村梅子
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