2/24版
最高気温12.7度のあたたかい日となりました。あたたかいはずです。12.7度は3月11日の平年値。
遠くから聞こえてくるチェーンソーの音は、大文字山などのカシノナガキクイムシという虫がもたらしたナラ枯れ木の伐採作業。数ヶ月にわたって、ずっと聞こえてきます。 音の出所は境内の北側。「どこだろう?」と探したら、隣接する民家の庭などに生えていた大きな桧の伐採作業の音でした。後からその家の人に聞いたところによると、中が腐って空洞になっていたことが切ってみてわかったそうです。あぶなかったですねぇ。 この桧がなくなったお陰で、比叡山が真如山荘から真正面に見えるようになりました。今まで、ちょうど比叡山だけ見えなかったのです。 五山の送り火の「妙法」の「法」も見えます。絶景かな、絶景かな。 春 め く と 春 め く や う な 声 で 言 ふ 鷹羽狩行
もちろん知っています・・・。門の内まで、何が咲いているか観察してくださってアリガトウ。 毒のある「悪しき実」から「シキミ」と呼ばれるようになったという説もありますが、その‘悪性’が嘘のように、ひっそりと静かに咲いています。 墓所の脇では、モチノキの赤い実が際立っていました。遠くからでもよくわかる、真っ赤な実。晴天の日には、艶のある葉っぱも光ってなおさらきれいです。 こんなに目立っているのに、この木に実がなっているのを初めて見た気がします。 子供の頃、この木の仲間の皮で‘鳥もち’を作って雀を捕ったことがあります。羽根がネバネバになって可哀想なことをしてしまいました。今はそんなことができる木だと知る人も少なくなりました。
自坊前の紅梅も、開花がなかなか進みません。今日、白梅がようやく数輪咲いているのを見つけました。こんなに遅い開花は記憶にありません。 馬酔木も少し咲き進んできました。もともとあまり目立たない花なので、満開になってもそれほどの存在感はありません。今はまだ0.5分程度。どこに咲いているか、わからないくらいです。 来週半ばからはもう3月。本堂では大涅槃図の特別公開も始まります。 春の気配が少しずつ深まる境内。木々たちが、いつ花を咲かせようか、いつ芽を出そうかと、様子をうかがう季節がやってきます。 境内は防災工事の穴ぼこだらけですし、花粉も飛び始めているようですので、どうぞお気を付けてお越しください。 紅 梅 を 覚 え て ま す か あ の と き の 中原幸子
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