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この冬一番冷え込んだ朝でした。
境内に消火設備を増設する工事の、試掘作業が今日から始まりました。境内の一角には現場事務所のプレハブが建てられ、ユンボのエンジン音も聞こえて来ます。 12年前に埋設した消火用の配管を探し当て、それに新設する管を繋ぐために試掘ですが、既設管がなかなか探し当てられない様子。以前の竣工図面では細かい位置まで特定できないため、金属探知機であちこち探りながら掘ってみているのですが、関係者は首を傾げるばかり。 見かねたボクが12年前の掘削現場の写真を探し出して関係者に渡し、「あっ、あと1メートル向こうだ!」と、ようやく掘り当てる一幕もありました。 これから約半年近くは、境内のどこかで掘ったり埋めたりの作業が行われるでしょう。 本堂の北側の通用階段も、現在工事中。修理の仕様についての行政との協議が長引き、やっと工事にかかりましたが、今は中国での石材加工の仕上がり待ちで休止中です。 境内のベンチは、人の少ない時期を狙って、ただいま塗料の塗り替え中! 職員には塗料メーカーで技術者をしていた人がいて、とにかく塗るのが大好き! 今は、ベンチが‘餌食’になっています。 お 辞 儀 し て マ フ ラ ー 垂 れ て 地 上 か な 池田澄子
咲いているのは寒椿の花だけ。‘色’の少なくなった境内では、ハッとさせられるほど目立っています。「紅葉の頃だったら・・・」と考えると、ずいぶん得をしています。 蝋梅も咲き始めましたが、地味で目立ちません。香はピカイチですが・・・。 自坊の十月桜は、その名の通り、10月からずっと咲き続けています。「よくもまぁ、これだけの蕾が細い枝から出てくるものだ」と思うほど、たくさんの花が絶えることなく咲いています。 花は淡いピンク色ですが、小振りで縮れた感じで、残念ながらそれほど綺麗ではありません。しかし、今これだけ咲いていても、4月になると他の桜同様にちゃんと開花して、その花は今よりもずっと大きく美しいのです。植物には、やはり春ですねぇ。 陽が差した時にキラリと光るのは、白山吹の種。漆を塗ったように黒くて艶のある実は、晴れた日にはいっそう綺麗に見えます。 今日も晴れたり陰ったり。陽のぬくもりが他のどの季節よりもうれしく感じられる冬の佳日でした。 穴 あ ら ば 落 ち て 遊 ば ん 冬 日 向 中尾寿美子
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