11/7版
夏日を思わせるような日が続き、今日もまた平年以上にあたたかい日でした。
境内のもみじはまだ全体的に緑がちで、所々に紅くなっている木がある程度。他に抜きん出て紅くなっているのは、ほとんどが‘不調’のサイン。健康な木の葉っぱはまだ緑がちです。 そんな中、本堂前の「花の木」は天辺を赤く染めて、たくさんの葉を降らしていました。他の花の木も、もみじよりはずっと紅葉が進んでいます。境内で一番早く紅葉するのが、この‘花の木群’です。 本堂の中では、5日から「十日十夜別時念仏会(お十夜)」が勤められています。10日間、鉦を叩きながらお念仏を唱えて、阿弥陀さまに報恩感謝する法要です。 本堂から外の回向柱まで1本の白い綱が延び、本堂側のその先はご本尊の御手に繋がっていて、この綱を持って念ずれば、ご本尊に直接通じると言われます。15日には、僧衆や稚児が境内を練り歩きます。「お十夜」は真如堂最大の行事です。 5日から始まったばかりなので、まだ鉦も本調子とはいかないようです。 十 夜 鉦 ひ た す ら 打 ち て 揃 は ざ る 山田弘子
多くの人は白川通でバスを降り、東参道を上がって、本堂の裏側から入ってこられます。 坂を上り詰めてたどり着いた本堂裏はまだ緑。本堂脇へ回っていくと心持ち緑が赤黒くなってきて、本堂前に来て花の木などの紅葉を見て、やっと「少し紅葉の走りだなぁ」という雰囲気を味わっていただけます。 今日も比較的多くの参拝者がおられましたが、赤くなったところを探しては、「あー、あそこがきれいよ!」「ほら、こっちも!」「しばらく経てば、もっと綺麗よねぇ」などを話し合っておられました。 紅葉のピーク時のきれいさは、今日話しておられた方誰一人も想像がつかないほど。まるで今とは別世界の、息を呑む美しさなのです。 「しばらく経って」から、またお越しください。今年の紅葉のピークは12月に入ってからでしょうか?
自坊の吉祥院では、「かふぇ水琴窟」が9日から始まります。 このカフェは、京都市内の心の病を持った人への働く場所を提供すると共に、紅葉を見に来られた方に、紅葉の境内で‘ほっこり’していただきたいという思いで、数年前から始めたものです。メニューはコーヒーと紅茶、ちょっとした焼き菓子程度ですが、なかなかの雰囲気ですよ! どうぞお越しください。12月初めまで、一応、無休(11:30〜3:30)で開いています。 さぁ、紅葉のピークはまだまだですが、ゆっくり散策できるのは今のうち。どうぞお越しください。 近 づ き て 遠 ざ か る と き 薄 紅 葉 稲畑汀子 写真をご提供くださったYoshi◇kiさんに深謝申し上げます。
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