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                     秋は忍び足          マウスを載せれば写真が変わります

 暑くもなく、寒くもなく、少し風の吹くさわやかな秋晴れの日でした。
 明日から3連休という人も多いようですが、連休初日の土曜日も秋晴れ、日・月曜日も、行楽にふさわしい天気だとか。よかったですねぇ。
 一部の木々の枝先が少し色付き始めた境内ですが、まだ大方は緑で、日を透かして見る葉は鮮やかに緑色。新緑を思い出すような美しさでした。
 せっかく酷暑が終わったばかりなのですから、ここで一気に冷え込んで紅葉の季節になってしまっては勿体ない。最近は本当にいい時候というのが短くなったと言われますが、しばらくは今日のような天気が続いて欲しいものです。
 幾度でも境内を散策したくなる佳き日でした。


        結構紅くなってきた「花の木」 / まだ緑の本堂裏     マウスを載せれば写真が変わります
 京都市内は観光バスの数も増え、旅行誌に載っているけれども地元の人はほとんど行かないような飲食店に行列が出来る光景をよく目にするようになりました。
 でも、今日はまだ人も少な目で、境内を歩く人をちらほら見かける程度。紅葉シーズンが来る前に済ませておきたい木々の剪定に植木屋さんが来てくれましたが、通りがかる人をさほど気にしなくても出来るくらいでした。
 人だらけの紅葉シーズンよりも、今の季節はゆったりしていていいですねぇ。暑い夏は茶所前に姿を見せなかった猫が、今日は久々に長くなっていました。
 明日からは都大路の車も増えそうです。どこへも出かけずに、境内でぼーっとしていたいですねぇ。




     秋   晴   の    ど   こ   か   に   杖   を   忘   れ   け   り         松本たかし






              ‘藤袴にとまる浅葱斑 / 朝の萩         マウスを載せると写真が変わります
 浅葱斑あさぎまだらが、ほぼ毎日来てくれるようになりました。
 本堂の前や自坊には鉢植えが、本坊には地植えの藤袴がありますが、それを目がけて浅葱斑が、ほぼ毎日、1匹であるいは2匹来てくれます。
 今日も本堂の前に来ていたので、何組もの観光の方に、「これは浅葱斑といって、滅多に見られない蝶ですよ。藤袴を目がけてやってくるのです。日本と南西諸島や台湾の間を往復している渡り蝶です」などと説明させていただきました。
 ふわりふわりと飛ぶその様、近づいても逃げない‘人なつっこさ’が大人気で、代わる代わるその姿をカメラに納めておられました。
 萩も見頃、酔芙蓉も毎日咲き続けています。
 人混みの嫌いな方は、ぜひとも真如堂にお越しください。ひょっとしたら、浅葱斑と出会えるかも知れませんよ!




    わ   が   袖   に    ふ   と   現   は   れ   し    秋   の   蝶          高浜虚子